The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第2章 東京卍會
というかだ。
玉ねぎの皮って何処まで剥けば良いのだろうか…この茶色の皮だけを剥けば良いのだろうか?
そう思いながら隣を見れば三ツ谷先輩はピーマンを切っていた。
「あの、三ツ谷先輩」
「ん?」
「玉ねぎって何処まで剥けば良いんですか」
「あ、あー。そこまでで良いぞ」
「了解しました」
全ての玉ねぎの皮を剥いてから、次は微塵切りだなと思い三ツ谷先輩から包丁を貰い受ける。
確か微塵切りってまず玉ねぎを半分に切るんだっけ。
そう思い包丁を握ってから、玉ねぎを切る事にしたが確か玉ねぎって目が染みるとか聞いたな。
なんて思い出しながら半分に切った時である。
「和泉ー!!!猫の手、猫の手!!」
「……猫の手??」
「包丁で何かを切る時は、左手を猫の手みたいにしてから着るんだよ!しねぇと指切るぞ!!」
「……こうですか?」
「そう。猫の手で切ってくれ!」
三ツ谷先輩は焦った表情をしながら叫んぶのだから、思わず驚いてしまった。
しかもちょっと顔が青ざめている。
「猫の手…」
ボソリと呟きながら猫の手にしながら玉ねぎを切り出した、
そう…序盤までは順調だったが、切り出してから目が染み出してうるうるとし出す。
目が染みる。
同時に涙が落ちそうになるし、手がプルプルと震えて隣からは何故か笑い声が聞こえた。
「目、目が……目が死ぬっ。染みるっ」
「あはははっ!!」
「いたっ、……死ぬっ」
「ふっ、くくく、アハハ!!」
「そんなに笑わないでも良くないですか!?」
あまりにも三ツ谷先輩が笑うので、ギャンッと叫べば尚更三ツ谷先輩は笑いだした。
何処がそんなに笑う所があるっていうのだろうか。
「微塵切り終わりました……」
「んじゃ、目ェ洗えよ。痛いだろ?」
「そうさせてもらいます」
何故こうも玉ねぎは目が染みるんだ。
そう思いながらシンクの前に立って、水を出すと両目をしっかり洗う。
そして洗い終わると三ツ谷先輩に新たな仕事を頼まれる。
切り終わった玉ねぎとひき肉をボールに入れて、よく手で混ぜてくれとの事。
だがこの仕事がまた……辛かった。
「ひぃっ……うわぁっ……ぅぅ」
「ひっ、ふっ…あはははっ!!」
「うわぁっ……ぅぅ」
「アハハハハハハッ!!!」
ひき肉を手で混ぜると、指の間に入ってきて気持ち悪い。