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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第2章 東京卍會


引っ張られるまま三ツ谷先輩と歩き出す。
その手は夏のせいなのか暑くて、でも嫌な暑さではなくて不思議に感じた。


「昼飯って…何処で食べるんですか?」

「何処が良い?行くとしたらマックかファミレスだけど」

「じゃあ、マックで」


マックに行きたい。
ちなみに俺の好きな食べ物はジャンクフードと味付けが濃い食べ物である。
嫌いな食べ物は味が薄いものや懐石料理。

神澤家親族達が懐石料理は味付けが薄いのを好むから、苦手で嫌いになったのだ。
やっぱり食べる物はちゃんと味がしなければ意味が無い。


「もしかして和泉、オマエジャンクフード好きなのか?」

「え…何で分かったんですか?」

「直ぐにマックって答えたからな」

「好きですよ。ジャンクフードと味付けがが濃い食べ物をよく好んで食べるので」

「そうなんだな。んじゃ、マック行こうか」


すると三ツ谷先輩は俺へと手を伸ばすと、ゆっくりとウィッグを外した。
視界に俺の漆黒の髪の毛が揺れており、外されたのに対して思わず驚いてしまう。


「え、え、……なんで?」

「んー?折角だから本来の姿でデートしてぇと思って。でも、悪ぃウィッグ外さなかった方が良かったよな?」

「別に大丈夫ですよ。今の時間から親族はこの辺いませんから……」

「なら良かった。にしても、その姿可愛いな」


髪の毛をゆっくりと撫でられる。
ウィッグが外れたことによって、涼しく感じるのと何処か楽にと思えた。

普段の姿だからなのか。
楽に思えるし素の自分になれる気がして……息がつまらない。


「可愛いって言わないでください…。こそばゆい」

「ホントの事言ってるだけなんだけどな?ま、マックに行こうか」

「そうですね」


なんか三ツ谷先輩といると楽になる。
何故だろうかと考えながらも、一緒にマックへと歩いて向かっていく。


「にしても、エマちゃんと幼馴染だったとはな」

「佐野先輩達も驚いてました」

「だってまさかの繋がりだからなぁ。ていうか和泉、オマエなんでオレらの事『先輩』って呼ぶんだ?」

「敬意を払って…ですかね。年上の方には敬語を使うように言われてますし……まぁ幼馴染とか昔からの知り合いには使ってませんけど」


だから修二とか青宗達には敬語は使っていない。
ていうかアイツらに敬語使う必要はないしな。
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