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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第5章 聖夜決戦


「ウッセェ、バカヤロウ。地獄で顔洗って来い、カス。目ぇ覚めんぞ?」

「誰がオマエの元に下るか。死んでもごめんだ、阿呆」


二人の言葉に大寿の目元に青筋が浮かんだ。
恐らく、もう無理かもしれない…誰もがそう思っていた時、遠くから独特なバイクの排気音が聞こえてきた。
それはマイキーのバブの排気音。


「ハハ。幻聴まで聞こえてきやがった」

「バブの排気音……幻聴?」


誰もが幻聴かと思ったが、そうじゃないと気がついた。


「え?」

「この音は」

「マイキーのバブだ」


まさかの音に誰もが目を見開かせた。


「マイキーだと!?」

「無敵のマイキーがなぜここに?」


(マイキー君が……ここに?……助かった!)


「マイキー君さえいれば……黒龍に勝てる!!」

「そうかな?」


武道の言葉に三ツ谷はそう呟いた。


「え?」

「そもそもオレらは東卍と黒龍の和平協定に背いてここにいるんだ。マイキーはどう思うかな?」


その言葉と同時に扉が開いた。
中に入ってきたのは、マイキーであり、穏やかな表情をしている。


「メリークリスマス」

「佐野先輩……」

「こんな日になにやってんのだよ、オマエら。しかも今日はイズミっちの誕生日だろ?」


笑みを浮かべていたマイキーだったが、黒龍のメンバーがいる事に気が付き笑みを消す。


「……黒龍?」

「マイキー、すまねぇ」


そんなマイキーに三ツ谷は深く頭を下げた。


「オレのせいでこうなった」

「タカちゃん!?」

「自分で作った和平協定、自分で破っちゃ世話ねぇよな。見ての通り黒龍とモメちまった」


穏やかな表情でマイキーは三ツ谷の言葉を聞いていた。
だが彼の表情からは感情が読めず、和泉と武道は静かに息を飲む。


「兄貴が気付いたんだ。オマエのインパルスの音に……」

「……え?」

「そしたら場地がね、こんなにコールがうめぇのは三ツ谷だ!って。二人がここに導いてくれた」

「……佐野、先輩?」

「……マイキー……?オマエ……何言ってんだ?」


意味が分からない発言に三ツ谷と和泉は目を見張る。


「アイツらがオマエの敵だな?」


マイキーは三ツ谷から視線を外すと、大寿へと向き直る。


「テメェが“無敵のマイキー”か!?」
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