The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
「以上で集会は終了だ!!解散!!」
集会が終了すると、熱が冷めないのか隊員達は興奮しながらあちこちで話していた。
時折、私と武道へと視線が向けられるけれどもそれを気にせずにいると千冬がこちらへと歩いてくる。
「タケミっち、和泉」
「千冬!オマエ、急にあんな事言うから驚いたじゃねぇかー!」
「オレは、オマエに着いていきたかったんだよ、タケミっち」
「でも、なんで俺を補佐に?」
武道はまだわかるけれど、何故俺を補佐に命じたのかまだ分からない。
「場地さんが言ってただろ。オレのストッパーになってくれって」
「え?ああ……うん」
血のハロウィンで息を引き取る前に、確かにけーすけくんは千冬のストッパーになってくれと言っていた。
「オレとタケミっちなら多分、暴走しちまうところもあると思う。でも和泉ならそんなオレらを収めてくれると思ってよ。だから、補佐に命じたんだ。多分、ドラケン君も同じ理由だぜ」
「そっか……」
私はストッパーになれるだろうか。
その事に少しだけの不安を感じるけれども、これで佐野先輩の傍に入れるし彼が凶悪犯になる事を止めれるかもしれない。
「でも……まさか」
チラリと修二の方へと視線を向ける。
まさかアイツが東卍の傘下に降るとは思っていなかった。
何か理由があるはずと思いながら見ていれば、修二と目が合う。
「和泉〜!」
「ちょっと行ってくる」
「え、あ、うん」
武道にそう言葉を残してから、私はゆったりとした足取りで修二の元へと向かう。
そして勢いよく修二の脛を蹴り飛ばせば、修二は『うっ!?』と唸り声を漏らして蹲りそうになっていた。
「聞いてないぞ、修二」
「サプラーイズ♡」
「何がサプライズだ。何を企んでやがる」
私の言葉に修二はニヤリと笑う。
「別に企んでねぇよ?ただ、和泉もいるなら傘下に下ってもいいなと思っただけだ」
「嘘つけ」
「嘘じゃねぇよ。なんだよ、教えなかったから拗ねてんのか?可愛いなあ」
「辞めろ、気色悪ぃ」
絶対に何か企んでいるはず。
稀咲と共謀しているのかもしれないと思っていると、修二はニヤつきながら私の首に腕を回す。
「これから仲間同士よろしくな、和泉♡」