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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「まだ、なんかあんのかよ!」

「やべぇ!気になる!」

「え?まだ何かあんの!?」

「みんな静かにしろー!」


芭流覇羅が傘下に降り、人数が増えた事に隊員達は興奮しきっている。
だが、何人かの呼びかけによりやっとその場には静けさが訪れた。


「“血のハロウィン”で得たモノもあれば、失ったモノもある。壱番隊隊長、場地圭介が死んだ」


佐野先輩の言葉に、その場が完全に静まり返った。


「オレらは、この事実を深く反省し重く受け止めなきゃいけない。……後はオマエから言ってくれ。壱番隊副隊長、松野千冬」


ゆっくりと千冬が前に出る。
彼と会ったのはけーすけくんのお葬式以来であり、それ以来連絡が取れなかった。
少しだけ元気が無さそうだが、何かを決意したような眼差し。

彼から話があるということなのだろう。
何を話すのだろうかと、辺りは静かに千冬を見守っていた。


「東卍を辞めようと思ってたオレを、総長はこう言って引き止めた。“壱番隊の灯をオマエが消すのか?”」


千冬はけーすけくんによく懐いていた。
そして壱番隊は隊員を失っている状態……この状況の中で彼は何を言うのだろうか。


「壱番隊を引っ張っていくのはオレにはやっぱり荷が重い。総長と話し合った。何日も何日も。そして、こういう形に辿り着いた」


顔を下げていた千冬は勢いよく顔を上げた。
そして目を見開かせて叫ぶ。


「自分のついて行きたい奴ぁ自分が指名する!!!花垣武道、オレはオマエを壱番隊隊長に命じる!!!」

「……は!?」


千冬の言葉に私は思わず言葉を零し、隣にいた武道へと視線を向ける。
辺にいた隊員達も動揺したように武道へと視線を向けていた。


「え?花垣……!?」

「ウソ……」

「花垣!?」

「え?オマエ……何……?」


武道もかなり動揺している。
すると千冬はそんな武道から視線を逸らし、私へと視線を向けてきた。


「そして、神澤和泉!オマエを壱番隊隊長と副隊長の補佐を命じる!!」

「……はあ!?」


また動揺が起きる。
今、千冬は私を壱番隊の隊長と副隊長の補佐に命じると叫んだ。
私を補佐にと。


「タケミっち、和泉。これが場地さんの意志だとオレは思ってる!場地さんがオマエ達に託し、オレと総長が決めたことだ」
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