• テキストサイズ

The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「この集会で、オレとオマエに話があるって聞いてきたけど……マイキー君、どいうことなんだろ」

「さあ……でも、説明はあるだろ。取り敢えず大人しく待っていれば良いと思う」


暫くすればざわつきが収まり始めた。
それを見た佐野先輩がゆっくりと口を開く。


「……“血のハロウィン”。芭流覇羅約300VS東卍150、この圧倒的不利な状況の中、オマエら一人一人の頑張りで勝利を掴み取った。負けた芭流覇羅の副総長、半間修二から挨拶がある」


嫌な感じがする。
心臓はさっきから早い動きで鼓動していて、私は修二を睨むように見ていれば、アイツはそれに気がついてニヤリと笑う。


「芭流覇羅の半間修二だ。芭流覇羅はずっと頭がいなかった。だから……この戦いに敗けて東卍の下につく事にした」

「は?」

「どういう事?」

「芭流覇羅は東京卍會の傘下に降る!!!」

「え!?」

「な!?」


修二の言葉に一旦静まっていたその場がざわつき始めた。


「え!?芭流覇羅300人が東卍の傘下って……」

「つまり東卍が450人……!?」

「すげーな東卍!」

「どこまで膨れ上がんだ!?」

「ワクワクすんな!」

「東卍バンザーイ」


辺りは東卍の名前を叫び始める。
だが、私と武道は冷や汗を浮かべながら今の状況に唖然としていた。


「傘下……合体するのと同じだぞこれ」

「なんで……“血のハロウィン”でマイキー君は一虎君を殺さなかったし、東卍は勝った……なのに……」


東卍が堕ちない為に、芭流覇羅のトップに佐野先輩を座らせない為にと動いたのに。
これでは同じようなことになるじゃないかと絶望に近い状況に息を飲む。


「今回、オレとマイキーを繋いでくれた奴がいる。そいつのおかげでこの話が成立した!前に出てきてくれ!稀咲鉄太!!」

「……やられたッ」


稀咲の出番を潰しても同じだった。
稀咲が活躍したせいで、これでは乗っ取られる可能性がある。
私は稀咲を睨みながら唇を噛み締める。

これでは、武道が頑張った意味がない。
武道が言っていた12年後には凶悪化してしまうかもしれない。


「……また、失敗かよ……」


3人が手を取り合う光景は地獄のように見えた。
すると佐野先輩はこちらへと振り返る。


「話がもう一つある」
/ 580ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp