The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
余韻が抜けないままでいれば、隆さんは興奮した顔のままで唇をペロッとひと舐めする。
その顔は今まで見たことの無い『雄』の顔であり、腹部がキュゥとなるのを感じて隆さんの顔に興奮してしまっているのだろう。
「悪ぃ…和泉。初めてだからゆっくり進みてぇけど……キツくて」
「え……」
「興奮しすぎて痛ぇ…」
その言葉を聞きながら目線を隆さんの下半身を見れば、大きくなっていて顔が一気に赤くなった。
隆さんが興奮しているんだと思えば嬉しくて、もっと顔が熱くなっていく。
すると隆さんは『ちょっと待ってな』と言うと、敷布団の下にタオルを敷いてから押し入れから何かを取り出してから深く息を吐いた。
「ドラケンに…和泉と付き合いだしたって報告したらコレ貰ったんだわ」
「りゅ、龍宮寺先輩に……?」
「ん。必要だろって」
隆さんが手に持っていたのはコンドームの箱。
龍宮寺先輩は何てものを渡したんだよと思いながらも、両足を立てながらモジッと動く。
「怖い?」
「こわい……というよりも、なんか凄い緊張して」
「ん、オレも緊張してる。童貞だから…和泉に痛い思いさせたらどうしよう、怖い思いさせたどうしようってすげぇ考えちまって。ホントはすげぇ日和ってる」
コツン…と小さな音を鳴らせて額同士が触れる。
お互いの額が熱くて、隆さんの口から漏れる息が熱くてゾワッとしながらもお互いどちらかとも言わずに唇が触れ合った。
「んっ…ふぅ…」
「ん、ちゅっ……ちゅるっ」
「ふぅっ…ンッ、はぅっ…!」
ちゅる…と卑猥な水音に耳まで犯されていく感じがして体が震えていき舌が絡められる度にゾワッした感覚があっていつの間にがそれが気持ち良かった。
絡めあって舐めあって触れ合って…快楽に溺れてしまいそう。
そして唇が離れた瞬間、唾液の糸が伝いプツリと切れてしまったのが少し寂しく感じてしまっていれば『ピリッ』という破く音が聞こえた。
音を辿るように目線を下に向ければ、隆さんが口で今日にコンドームの袋を破っている。
「隆さん…」
「ん?どうした?怖い?」
「ううん…怖くないです……。ただ、なんかゴム破くのもなんか慣れてるなぁって」
すると隆さんは私の言葉にピシッと固まった。
どうしたのだろうと思っていれば、何故か恥ずかしそうにしている。