The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
頬に血が付着したいるのが気持ち悪く拭いながら、呆気に取られている芭流覇羅のメンバーを睨む。
そしてふと視界に入ったのは佐野先輩と、彼の目の前にいる羽宮一虎。
「マイキー!!!!死ねコラぁぁ!!」
「佐野先輩……」
羽宮一虎は狂気で染められた目をして笑みを浮かべながら、佐野先輩へと殴りかかろうとした。
だが羽宮一虎の拳は佐野先輩に届く前に止められてしまう。
何せ佐野先輩の目の前に龍宮寺先輩が現れ、腕で羽宮一虎の拳を受け止めていた。
そして佐野先輩は涼し気な顔をしている。
「マイキーに手ぇ出すなんて100年早えぇんだよ!!!」
「ドラケンっ!!」
羽宮一虎を止めている龍宮寺先輩を見ていると、彼の背後にある人物が近寄っているのに気が付き目の前にいる男を殴り飛ばしてから叫んだ。
「龍宮寺先輩!後ろ!!」
「おいおい、和泉〜!邪魔すんじゃねぇよ!」
そう言って龍宮寺先輩の背後に回っていた修二は、振り返った龍宮寺先輩を蹴り飛ばした。
なんとか腕でガードしていたが、痛みに顔を歪ませている。
「痛っ」
「ヒャハ!テメーの相手はオレだドラケン」
「上等だよ半間ぁぁ」
「おいよく聞け東京卍會!!オレらが勝ったら……いや勝たなくてもそこにいる神澤和泉はもらうぞ!!」
「んだと……テメェ」
「そしてお前ら!!そこにいる和泉を捕まえたらごほーびやるよ♡」
最悪だ……完全に的にされた。
一斉に芭流覇羅メンバーはオレへと視線を注ぎ、修二は面白そうに笑っている。
その笑顔を見るとイライラしてくるのと同時に、なんでそこまでして芭流覇羅に入れようとするのか謎だった。
修二の独断の判断か、それか稀咲の判断なのか。
そう思いながらこちらに寄ってくる芭流覇羅メンバーをどうするかと考えた。
「マイキーはテメぇに任せたぞ!!一虎!!!それと、和泉は殺すんじゃねぇぞ」
「チッ……分かったよ」
「余計な事しやがって……修二の奴」
「和泉、背中は守ってやるよ」
「……八戒」
ニコニコと笑う八戒がいつの間にか背後に立っており、それなら背後を気にせずに散らせると思い笑った。
多少は安心して戦える。
「じゃあ、背中は任せた。八戒」
「おう!任せといて!!」