The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
瞳に怒りを感じる。
何故だろうか……そう思いながらも和泉は視線を逸らしてから、八戒達の話題へと入り込む。
その怒りは一体なんだろうと考えながら。
「和泉」
「あ、三ツ谷先輩」
「痛み止め飲んでなかったけど平気か?」
「今のところは」
「ほんとに大丈夫なのか……?たくっ」
痛み止めを飲んでいない和泉に三ツ谷は深い深い溜息をついてから呆れ顔。
どうやったら自分の体を大事にするのだろうかと思っていれば、武道がジトッ……と和泉を見ていた。
その視線に気が付いた和泉は知らないフリをしていれば、武道はゆっくりと歩きながらこちらにやって来る。
珍しい険しい表情に三ツ谷は苦笑いをした。
「自分の体、大事に……」
「分かった、分かったから!集会終わったら痛み止め飲むから!!」
「飲めよ」
「飲むから!」
ギャーギャーと騒いでいる中、和泉達は気づいていなかったが稀咲は和泉を見ていた。
そして小さく舌打ちをしてから背中を向けたのと同時に、ドラケンとマイキーが階段上に上がる。
「これよりVS芭流覇羅決戦の決起集会を始める!!」
ドラケンのその言葉だけでザワついていたのが一瞬で静まり返り、マイキーが1歩前に出る。
そしてマイキーは辺りを見てから目を少しだけ細めた。
「みんな、よく集まってくれた!」
マイキーが言葉を発すると周りがピリつく。
緊張感まで走り、まだ集会に慣れていない武道と和泉はその変わりように息を飲む。
総長が現れただけでここまで雰囲気が変わるものなんだな……と思いながら、和泉はマイキーへと視線を向けてから小さく息を吐いた。
「明日、オレ達は芭流覇羅とぶつかる。売られた喧嘩だ。オレらに得るモノはねぇ!!……そして敵の中には場地もいる!裏切り者に容赦はしねぇ!!それが東卍のやり方だ!!」
「もう、止められねぇんだな…。タケミっち、和泉」
「佐野先輩……」
容赦はしない。
その言葉に和泉と武道と千冬は眉間に皺を寄せながら、ぐっ……と唇を噛み締めた。
するとマイキーはふと目を幼い年頃の目をしてから、気が抜けたような顔をする。
「オレ、ガキになっていーか?」
「へ?」
「「「は?」」」