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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「そろそろ寝るか。オレ、シャワー浴びてくるから先寝てろよ?今日はもうゆっくり休まなきゃな」

「分かりました。じゃあ、お先にお部屋お邪魔してますね」

「おう」


部屋に入っていく和泉を見送ってから三ツ谷はシャワーを浴びる為に浴室へと向かった。
手早くシャワーを済ませてから、髪の毛を乱雑にタオルで拭いながら明日の朝食の仕込み等をしてから和泉の様子が気になり部屋に一旦入る。

ルナマナはすやすやと眠っており、少しズレた布団を直してやってから奥の自分の部屋に入れば客用敷布団に和泉が眠っていた。


「よく寝てるな……」


痛み止めを飲んでいるからなのか、和泉は『すぅ…すぅ…』と寝息をたてていた。
よく眠っている事に笑みを浮かべながらも、痛々しい包帯が巻かれた額を優しく撫でる。


(一虎……なんで和泉を狙った?)


昔の仲間である一虎の考えが分からず、ただ困惑していた三ツ谷だが同時に怒りもあった。
大切な人を傷付けられ、殺されそうになっていたという怒りがじわじわと。


「次は守るから……。絶対に傷付けさせない」


まるで違うように和泉の頬を撫でながら呟いた三ツ谷の目は怒りと悲しみで混じっていた。
どうすれば良いか分からない苦しさは三ツ谷を覆っていく。


❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈

ー翌朝ー


「和泉!?お前、その怪我どうした!?」


翌朝の事。
和泉と武道は、決起集会に行く前に千冬に呼び出されて集まっていた。
そして千冬は包帯を巻いて現れた和泉を見て目を見開かせて慌てている様子。


「芭流覇羅の連中らに襲われた」

「なんで!?」

「まぁ……けーすけくんを連れ戻そうと説得している俺が邪魔なんだろうねぇ」


ズキズキと未だに痛む傷。
出かける際に三ツ谷にはかなり心配されたが、大丈夫だとなんとか宥めてきた和泉。
そして千冬は心配そうに傷を見たりしていた。

包帯を見ながら千冬は『痛そうだな……』と言うが、彼も彼なりにかなり痛々しい姿をしている。
顔にあったガーゼ等は外れてはいるが、目には未だにガーゼを貼られて頬等には赤い傷があるのだから。


「まぁ、それより明日だな」

「うん。いよいよ明日だな!」

「……その前にちょっと付き合え。2人共」
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