The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
そして和泉は三ツ谷の自宅に泊まることになり、武道は言い聞かせるように『怪我に薬塗れよ!』と散々言い聞かせてからそれぞれ帰り道へと向かった。
「シャワー浴びて、出てきたら傷薬塗ろうな」
「はい…」
帰宅後和泉は三ツ谷家に上がると三ツ谷からそう言われて、薬局で貰った傷薬を三ツ谷に手渡してから包帯を少しだけ撫でた。
するとその手をやんわりと三ツ谷に掴まれて、彼の顔が間近にあり目を見開く。
「傷…痛むよな。ごめんな」
「なんで…三ツ谷先輩が謝るんですか?」
「……あの時、動けなかった。和泉が襲われるかもしれねぇって分かったのに……ごめんな」
悲しげな顔をしながら三ツ谷は両手で和泉の頬を包むと、額へと顔を近付けてキスを落とす。
傷に触れないようにほんの少し触れるだけのキスであり、和泉は目を見開かせた。
すると三ツ谷はするっ……と和泉の肩に触れると服を少しだけ肌けさせた。
その事に目を見開かせていれば、三ツ谷は顕になった彼女の肩についている傷に眉間に皺を寄せる。
「……傷、残ってんな」
「通院するのサボりましたから……」
「もう少し、自分の体を大事にしてくれ」
「あははは…」
「笑うんじゃなくて返事をしてほしいんだけどな」
すると三ツ谷はまるで雪のように白い和泉の肌に吸い寄せられるように、傷跡にキスを落としてからゆっくりと舌で舐め上げた。
「ひっ…!?み、三ツ谷先輩っ!?!?」
「これも…悔しい。好きな女に怪我させたって事が」
「みつや…せんぱいっ、のせいじゃない…ですからっ!舐めないでっ…汚いから!」
「汚くねぇから、シー…な?ルナマナが起きちまう」
口元に指を置いてから、ルナマナが眠っている部屋へと目線をやると和泉は直ぐに口を閉ざした。
恥ずかしさで顔を真っ赤にさせて目元は潤んでいて、その顔は少しずつ三ツ谷の理性を煽っている。
(我慢しねぇと……。キスとか触れ合うのは平気かもしれねぇけど、そーいうのは和泉は怖いかもしれねぇんだから)
その変わりと三ツ谷は和泉の唇にキスを落とす。
触れ合い啄むようなキスをして、唇を優しく噛んでとしていれば和泉の唇から『はふっ…』という可愛らしい声が漏れた。