The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
8・3抗争自体長内が仕組んだ物であり、稀咲はパーちんを追い詰めて東卍と喧嘩の理由を作った。
しかもそれを全て長内のせいにしてから、マイキーに擦り寄り『長内のやり方が気に入らねー』と理由をつけ『パーちんを無罪にできる』とう餌で取り入ったのだ。
「あの抗争自体が…稀咲が仕組んだもの……」
「うん。そして8・3抗争での目的は抗争に乗じてドラケン君を殺し…空いた東卍のNo.2の座に座る事だったらしい。そして稀咲は長内君を捨てて、次の『刀』を手に入れた」
「刀?」
「稀咲の刀は……半間修二」
「……修二。そっか……なるほどな、アイツがあの時言ってたヤツは……稀咲だったのか。なるほどね」
「和泉……」
笑っているけれど、だけど泣きそうな声をしている和泉に武道はなんと声をかければ良いのか分からなかった。
彼女と半間の間で何かあったのか知らない…でも、確かに和泉は何かに傷付いている。
「それで…あと、何か分かったわけ?」
「あ、……あとはドラケン君から聞いたんだけど和泉はその抗争の後に東京卍會の相談役の地位に居たって。稀咲に脅されて」
「俺が稀咲に脅されて…?」
「なんか、俺を殺すぞって…」
「……なるほどね」
和泉は何故その脅しに屈したか分かった。
彼女は武道の命が何より大事…無事で居てほしいという気持ちがかなり大きい。
だからそれを稀咲に利用されたんだなと理解した。
その後も武道は聞いた事や知った事を和泉に説明した…勿論ドラケンから聞いた羽宮一虎の命令で襲われる事も。
しかもそれが今日という説明を受けた和泉の眉間にはかなり皺が寄っている。
「俺が羽宮一虎に命令された奴らに襲われて、意識不明の重体になる……か」
「そう…しかもその日が今日」
「今日…」
「それで!もし和泉が襲われたら、その理由も重なってマイキー君一虎君を殺しちまう。だから今日は外出しないでほしい…」
「それは…無理、だな」
「え!?」
「今日夜から分家の方に行くんだよ…。前々から食事にしに行くって約束してたし…それと明日海外に行くのが行くからそれの為の食事会だから外せない…」
「もしかして和泉、それ行って襲われる!?」
「多分な…でも行かなきゃいけないしなぁ……」