• テキストサイズ

The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「どうして出てくんのかわかんねえけど、覚えてないはずなのに記憶が溢れ出てくるんだ!!!倒れてる場地君、血だらけの和泉、一虎君。そして血まみれのマイキー君」


どれも全て武道の覚えていない筈の記憶。
それなのに溢れ出して来て、その光景がハッキリ見えてくるのだ。
血まみれのその光景が…嫌なぐらいにハッキリと覚えていて、それが苦しくて武道の瞳から涙が零れた。


「全部本当なのかなんてわかんねぇ!!けど!!あのマイキー君の悲しそうな顔!!オレ、マイキー君をたすねないと!!!」

「……タケミチ君」


直人はただ泣く武道を見るしか出来なかった。
なんて声をかければ分からなかった…そしてただ、彼を自分のマンションへと連れていくしか出なかったのだ。

そしてマンションに着いた時には武道は僅かに落ち着いていたので、直人はドラケンから聞いた事をまとめながら話し出す。


「“血のハロウィン”抗争は東卍の敗北に終わった。それは佐野万次郎が羽宮一虎を殺したのが原因。しかもそれは稀咲が仕組んだ」

「マイキー君が一虎君を殺したのはマイキー君の親友である場地君を一虎君が殺してしまったからだ!!そして和泉を殺すように仕向けて襲わせたから…。だったら場地君と和泉を助ける!!そうすればマイキー君は過ちを犯さない!」

「そして稀咲の思惑も阻止できる!!……ですが、何故佐野万次郎は和泉さんが殺されそうになったからと羽宮一虎を?」

ふと直人は謎に思った。
和泉とマイキーは一体どういう関係だったのかと…彼女が何故襲われて殺されかけたからと羽宮一虎を殺す理由になったのだろうか。


「オレもよく分からないけど…実は、和泉の従姉妹のお姉さんがマイキー君のお兄さんの恋人だったんだ」

「従姉妹が…佐野万次郎の兄の恋人…」

「うん…。それが何か関係してたりするのかな……それに結構マイキー君と和泉、親密だったし」

「もしかして…佐野万次郎と和泉さんは男女の関係だったりしたのでしょうか?」

「分かんねぇ…。なぁ、思ったけど一虎君が和泉を襲ったのも…稀咲が仕向けた事だったりするのかな」

「有り得ますね。そしてまさか…和泉さんが東京卍會の相談役だったとは…知りませんでした」
/ 624ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp