The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
「俺は生まれて直ぐに叔母……鳴ねぇの母親に預けられました。理由はよく分かりませんが…叔母が亡くなる4年間まで歌舞伎町で暮らしてました」
「だから半間と幼馴染…」
「はい。修二はその時の隣の家に住んでいたので」
叔母である由良が亡くなる4年間、俺は歌舞伎町で鳴ねぇと秋にぃと生活していた。
その頃から男装はしていたが歌舞伎町にいた頃はまだ楽な生活でたったのを覚えている。
だが4歳になる年に叔母が倒れた。
なぜ倒れたか分からず、ただただ泣いていた俺は近所に助けを呼ぶ事もなくただ泣いて帰ってきた秋にぃが直ぐに救急車を呼んだが、救急車が辿り着く前に叔母は亡くなった。
脳梗塞だったらしい。
「それが俺の1つ目の見殺し……叔母を見殺しにしたんです」
「見殺しじゃねぇだろ……ソレは。4歳なら」
「4歳なら仕方ない……って訳にもいかなかったんです。当時の俺なら恐らく周りに助けを呼べる筈だったと、周りの親族には言われました。叔母を見殺しにした子供……それが最初の犯した罪。そしてもう一つ目は鳴ねぇを見殺しにした事」
「鳴海は事故じゃ……」
「……叔母が亡くなってからは、俺と鳴ねぇと秋にぃ……もう1人の従兄弟の秋哉は本家に戻りました。そして鳴ねぇと俺は買い物にいってたんです……俺が行きたいとせがんで」
そして飲酒運転をしていたトラックの運転手が歩道に乗り上げ、俺へと突っ込んでこようとした時に鳴ねぇは俺を庇い跳ねられた。
頭を強く打って直ぐに救急車で病院に連れていかれたが、その数時間後に死亡。
「この時も俺のせいだと言われました」
「……なんで」
「でもあながち間違いじゃなかった。それで最後、俺は叔父を見殺しと殺すきっかけを作り…秋にぃを巻き込んだ」
「殺すきっかけって……」
「俺が小6の時、叔父……鳴ねぇ達の父親は酒に酔っていて叔母を殺したと叫びながら俺に襲い掛かりました。そして無理矢理その場で犯されそうになった」
助けてと何度も叫んだ。
だけど運が悪かったのか、その時ほとんどの親族が出払っていたのと俺と叔父は離れにいたせいで声が聞こえなかったのか誰も来なかった。
だけど直ぐに秋にぃが来て、なんとか止めようと叔父を引っ張ったりしたがその際に秋にぃは殴られた。
そして思わず秋にぃは近くに置いていた果物ナイフを手にして……。
「叔父を刺しました」
