The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
にこにこと笑う三ツ谷先輩の笑顔がなんか怖い。
笑っているんだけども圧を感じるのと同時に目が笑っていないのだ。
やっぱり怒っているのかなと思いながら、修二にされてきたキスを思い出す。
「え、えっと…唇同士を重ねたり唇舐められたり……とか」
「へぇ…。じゃあ深いヤツはやってないんだな」
「深いやつ?」
「そ……。もし嫌ななったら背中とか胸とか叩いてくれよ?」
手首を優しく掴まれたと思えばまた唇同士が重なる。
触れるだけのキスで、三ツ谷先輩の暖かい唇の温度や柔らかさを感じていれば唇が離れていき角度を変えてからまた唇が重なった。
何度も角度を変えてはキスをして、優しい触れるだけのキスが心地よくて目が細まっていく。
すると三ツ谷先輩の舌が唇をペロッと舐めてきて、驚いて体が跳ねた。
「んっ…!」
「嫌だった?」
「あ、大丈夫です…ちょっと、驚いただけなんで…」
「じゃあ和泉、口開けて」
「口?」
「そ、口。あーん…って」
「あ、あーん……」
言われた通りに口を少しだけ開ければ、『いい子』と言われて三ツ谷先輩が噛み付くようなキスをしてくる。
そしてにゅるっと舌が入ってきて体が大きく跳ねたが、嫌という気持ちはなく三ツ谷先輩の服の袖を掴んだ。
「ふっ…んぅ、はぁっ」
「んっ…」
ちゅ、ちゅる…くちゅ
舌を絡められる度にいやらしい水音が響いて、耳が熱くなっていくのが分かる。
だけど気持ち良くてふわふわしていれば、舌をじゅっと吸われて優しく噛まれたりして体がビクッと跳ねたり震えたりした。
「ふぁ…は、んぅっ…ん」
「ふっ…はっ、はあ……」
なんだろうコレ…。
ふわふわして気持ちいいけど、頭がいっぱいいっぱいになる。
息継ぎが難しくて息をしようとしても、三ツ谷先輩の舌が口の中を覆い上手くできない。
途中息をしようた顔を背けたけど、顎を指で掬われてからまたキスをされる。
舌をまた絡められて吸われて…呼吸が苦しくなり、三ツ谷先輩の胸元の服を両手で掴めば唇が離れていき名残惜しそうに唾液の糸が切れた。
「はっ……はぁ、くる、しい」
「悪ぃ和泉!がっつき過ぎた…」
「だ、いじょうぶです…なんか、ふわふわしてきもちいい……」
「っ……煽り上手か?」
「あおり……?」
「あんま煽るなよ?余裕無いから…」