The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
「東卍の幹部が芭流覇羅に?」
「やばくねーか?」
「いやいや、スゲー事だろ!」
「そう!これはドでけぇ案件だ!場地の入隊は“東卍潰し”の大きな戦力になる!その前に一つ疑問がある。こいつは東卍のスパイかもしれねぇ!!」
確かにけーすけくんが芭流覇羅に入れば大きな力になる。
東卍の戦力から内部関係やらを知っているから、芭流覇羅がそれを知れば抗争の際に手の内を知られている事になって
コチラが不利になるだろう。
だが修二は簡単にけーすけくんの『東卍を捨てる』という言葉を信じていないのだろう。
スパイと疑うのは当たり前は当たり前か…。
「そこで一虎に証人を用意してもらった!これより“証人喚問”を始める!!」
「…なるほどな」
「え?」
「けーすけくんが東卍を本当に捨てたのかどうかを確認する為に連れてこられたって訳か」
俺と武道はただ、けーすけくんがスパイかスパイじゃないかを証明させる為にだけ連れてこられたのだ。
たが本当にそれだけの理由なのかは分からない…何故俺らが選ばられたのかも不明だ。
「花垣タケミチ、神澤和泉」
「は、はい」
「ここにいる場地は東卍の集会で、みんなの前で何を話した?」
「……えっと。『芭流覇羅に行く』、『東卍は的敵だ』って。そう言ってました」
「正確に言うなら、『壱番隊隊長 場地圭介は本日をもって東卍の敵だ』。そのセリフを言う前にここにいる武道を殴り飛ばしてる」
何時もならニヤニヤと笑っている修二は、確かめるように無言で無表情で見てきていた。
嘘偽りを言っていないか、事実を言っているのかと俺達の表情を見ているのだろう。
「一虎ぁ、どう思う?」
「……“踏み絵”に“証人喚問”。もういいんじゃないんスか?場地は戦力としても使えるし、年少行っててオレがいない間の東卍にも詳しい」
「……いない間?」
「場地はスパイだったとしたも、芭流覇羅に入れるだけの価値はありますよ」
ちょっと待て。
羽宮先輩を見た時から『何処かで見た事ある』そう思っていたが…この羽宮先輩の首にある刺青あの創設メンバーに写っていた奴のと同じだ。
さっきの羽宮先輩の言葉と刺青を見て、もしかして…と思い始めた。
だが本当に今俺が考えている事が正しいかも分からない、間違えているかもしれない…確証が持てない。