• テキストサイズ

The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「で、代わりに参番隊隊長になったのが」

「稀咲!」

「そう、元愛美愛主。愛美愛主も元々一枚岩って感じじゃなくて、S63年生まれ組の長内たちとH2年生まれ組の稀咲たちはバチバチだったらしい」

「…そっか。同じチームでも色々あんだな」


愛美愛主は一枚岩じゃなかったのか。
産まれた歳が違うだけで仲が悪いものなのだろうかと、取り敢えず山岸に教えてもらった事を頭に入れていく。
後々で役に立ちそうだし。


「マイキー君に長内が負けて、事実上愛美愛主は解散。で、稀咲がいる“H2年組”は東卍に入ったらしい。それで東卍は100人から一気に150人に膨れ上がった」

「なるほどね…」

「で、東卍の中で稀咲の参番隊は他のどの隊のりドでかくなったんだ」


佐野先輩は稀咲が入ることで人数が増えるから必要だったのだろうか。
もしそれだけなら、幾らでも東卍に入りたがるような不良はいるだろうに。

でもそれが理由ではないのだろう。
昨日佐野先輩は『稀咲の力』が必要だと言っていた。
つまり稀咲には佐野先輩が欲しがるようなそんな力を持っているという事なのだろうか。


「長内に付いていたS63年組はどーなったんだ?」

「残った“S63”と“H1”。まとめたのが半間修二」

「アイツが…」

「修二…」

「確かに8・3抗争の時、愛美愛主の“仮”総長って言ってた」

「そしてその半間が元愛美愛主と反東卍勢力をまとめて作ったチームが芭流覇羅。今や芭流覇羅の構成員は300人!」

「300人…!?しかも半間が芭流覇羅のトップ!?」


正直内心驚いていた。
修二は上に立つような人間といった感じではないのに、元愛美愛主と反東卍勢力をまとめているなんて。
しかも人数は300人…こちらは東卍は150人しかいないというのに。


「半間は“総長代理”。本当の総長は誰も知らない。“首の無い天使”…芭流覇羅はほつ呼ばれている」

「首の無い天使…」

「それで芭流覇羅は神澤をとにかく欲してる」

「和泉を?」

「そう。神澤は元々喧嘩は強いしその家柄もあったり、イトコのお姉さんが有名なレディースの総長だったから芭流覇羅だけじゃく…あちこちの暴走族がこぞって欲しがってんだよ」

「し、知らなかった…」

「お前…幼馴染なんだろうが」

「色々面倒だな…ホント」
/ 585ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp