• テキストサイズ

The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


ー夕方ー


あれから学校に行って武道とどうするかと話たが、結局どう連れ戻すか話せば話すほど分からなくなった。
俺が聞いても戻らないという強い意志を感じたし、恐らく武道が連れ戻そうとしても殴られる可能性がある。


「「はぁあああ」」


武道と溜息が重なる。
恐らく2人して脳裏に浮かんでいるのは佐野先輩の姿と昨日言われた言葉。
失敗したから殺すという言葉と、手伝うなよという言葉が重くのしかかってくる。

机を向かい合わせにしてから、2人で頭を抱えている状態。
作戦を練ってもこれでは無理と判断したし、俺が手伝ってもし佐野先輩にバレたら殺される可能性もあるし。


「どうしよう」

「お先真っ暗な気がしてきた…」


そんなドヨンとした空気の中で、バタバタと煩い足音が聞こえてくる。
誰が廊下走ってんだよと思った瞬間扉が勢いよく開いて、うるさい声が飛んできた。


「タケミチ!!神澤!!」

「あン?」

「聞いたよ!オマエら東卍のメンバーになったんだって!?」

「アッくん…」

「ん?どーした?浮かないカオして」


武道が浮かない顔をした理由は知っている。
未来で2回目の千堂の死に顔を見てしまったからなのと、橘を殺したからだろう。
そして俺もなんとも言えない顔をしてしまった。


「え?あ、そ…そう!東卍のメンバーになっちゃったよ。成り行きで」

「へー!何があったんだよ!?」


すると武道は千堂から顔を背けてじわりと涙を浮かべる。
俺は未来での光景は知らないけれども、目の前で親友と大切な人が死ぬのは到底耐えきれない。
狂うかもしれない生きていけるかま分からない。

だけど武道はそんな事もならず、ただ救おうと動いているのだから凄い。
泣き虫だけど心は強いんだよな……と思いながら、頬杖をついて武道を眺めた。


「にしても和泉は分かるとして、“泣き虫タケミチ”が東卍かよー」

「オレらも入れてー」

「それが、そんなにいい話でもねーんだよ…」

「そうだな……」


武道と俺の言葉にタクヤ達は首を傾げた。
そして二人で昨日何があったかを話していけば、4人は青ざめたようや可哀想なモノを見るような目をしたりとコロコロと表情を変えていく。


「…なるほど。その元壱番隊隊長の場地君を芭流覇羅から連れ戻さないとマイキー君に殺されるってワケだ」
/ 585ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp