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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「取り敢えず、こっちでやるべき事は決まったな」

「え?」

「けーすけくんを連れ戻して稀咲を追い出す。そうすれば12年後の世界も少しは変わるだろ?」

「…うん!」

「まぁ、俺はけーすけくん連れ戻すの手伝えないけど」


佐野先輩に手伝う事を禁じられてしまったもんだから、武道を手伝う事は出来ない。
だが個人的に連れ戻そうとするのもダメだろうか…と思ったが恐らく駄目だろう。

結局は佐野先輩に連れ戻せと言われている武道を手伝うような形になってしまう。
手伝えないという事が歯痒すぎて苛々しそうだ。


「それで、タイムリープする前にナオトくんにミッション言われたりした?」

「いや、言われてない。けどオレが決めた事はある」

「武道が決めたこと?」

「オレが東京卍會のトップになる事!そして東京卍會を潰すんだ!」

「無理だろ」

「即言うのやめて!!??でも、そういえばオレって東卍ほメンバーですらなかったんだ…」

「俺が特攻服来てない時点で気付けよ」

「うっ…。ナオトに『東卍のトップになる』とか言っといて恥ずかしいぜ」

「恥ずかしいな」

「追い討ちかけるのやめて???」


コイツ本当に26歳なのだろうかと思ってしまった。
だいたい東京卍會のトップになるという事はそう簡単な事ではないだろう。
しかも今日東京卍會の正式メンバーになって、やっと弍番隊の隊員になれたばかりなのに。


「でも、目的は出来た」

「和泉の言った通り、“場地”君さえ連れ戻せば稀咲を東卍から追い出せるかもしれない」

「そうだな…」

「……あれ?」

「ん?」

「なんでそもそも場地君は東卍から抜けたんだ?」


そういえばそうだ。
なんでけーすけくんは東卍から抜けて芭流覇羅に行ったのか分からない。
そこだけが未だに謎であり困惑の原因なのだ。

抜ける必要が何処にあったのだろうか。
何故わざわざ騒動を起こして抜けて芭流覇羅に行ったのだろうかと考えながら、うろちょろ歩き出す武道を見てからまた考え出す。


「ん?お守り…落し物か?」


何故、わざわざ芭流覇羅を選んだのか。
抜けるとしても何故あんなに挑発的な事をしたのだろうか。
なんて考えている時だ。


「和泉!!!ちょ、和泉!!!!」

「ん?なんだよ…大声出して」

「ちょっと来て!!」
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