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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「すみません、佐野先輩。ちょっとトイレ行ってくるので武道お願いします」

「ん、分かった」

「ありがとうございます」


心配ではあるが佐野先輩に武道を任せて、トイレに行くいう嘘をついてから境内裏へと向かい携帯を開いた。
修二からの久しぶりのメールに何とも言えない気分になりながらもメールを開く。


『東京卍會抜けて芭流覇羅に行く奴いるだろ?東京卍會にこの先明るい未来はねぇんだから、早くこっちに来いよ。何時でも待ってるからな♡』


そう書かれたメールに眉間に皺が寄った。
なんで修二は東京卍會からけーすけくんが抜けた事を知っているのだろうか。
だってけーすけくんはさっき…ついさっき抜けたばかりなのに。


「なんで……」


いや、けーすけくんが抜ける前に修二と会って話していたのかもしれない。
そう思えば慌てた心が落ち着き、メールの返信はしないでポケットにねじ込んで武道と佐野先輩が居る所へと戻る事にした。


「ん?」


戻る最中、木の影に隠れるようにいる三ツ谷先輩の姿を見付け佐野先輩と武道の話声が聞こえてくる。
なんで隠れているんだろうと思っていれば、バッチリと三ツ谷先輩と目が合い何となく傍に向かった。


「何してるんですか、三ツ谷先輩」

「んー…ちょっと様子見」

「様子見って…」


三ツ谷先輩の視線の先にはやっぱり武道と佐野先輩がいる。
意識が戻った武道にホッとしながらも、なんで木の影に隠れながら様子見をしてるのだろうかと首を傾げた。
普通に二人のところに行けば良いのに…。

まるでストーカーみたい。
なんて思いながら木の影に隠れるようにしゃがんでから三ツ谷先輩の顔を見上げる。


「どうした?」

「なんか、ストーカーみたいですね。三ツ谷先輩」

「す、ストーカー……って。別にストーカーじゃねぇよ。だちょっと様子見したいだけだ」


ふーん…と言いながら、俺も結局この場に居座り佐野先輩と武道の様子を見る事にした。
なんか今更木の影からは出にくいし。


「タケミっち。稀咲…気に入らない?」

「え!?いやっ…その…」

「組織をデカくするのはしんどいね。新しい風入れたら出て行っちゃう奴もいる」

「あ…」


新しい風は稀咲の事で、出ていったのはけーすけくんの事を言っているのだろう。
そして佐野先輩は笑っているが何処と無く寂しそうだ。
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