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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


「悪い、ちょっと電話出てくる」

「おう!」


急ぎ足で和泉は外へと向かい、そんな彼女の後ろ姿を見ながら『忙しそうだな』と思いながら大丈夫なのだろうかと心配になってきた。
12年前より痩せていて目の下には薄らと隈が出来ていたし不健康そうだ。

それ程忙しいのだろうか。
武道は心配になりながらも、後で和泉に聞くことにして今は東京卍會について考えた。


「でも何でドラケン君を救ったのにこんな事になってんだ?」

「……」

「だってマイキー君とドラケン君が二人揃ってんのに、稀咲が入る隙なんてなくない?ドラケン君が生きてんのに東卍な悪くなるワケねぇだろ!」

「……龍宮寺の今、調べてみる価値はありそうですね!それと…もしかしたら和泉さん何かしっているかもしれませんね。暫く東卍に在籍していたみたいですし」


だが言ってくれるだろうかと武道は眉間に皺を寄せた。
自分を東京卍會から避ける為に何も言ってくれないかもしれない…言ってくれるだろうか。
悩みながらも外に出れば和泉が丁度電話を切っていた。


「和泉、電話終わった?」

「ん、終わった」

「あのさ…和泉に聞きたい事があるんだ。オレが未来に帰ったあと、東京卍會になにがあった?ドラケン君がいたのになんで今の東京卍會は凶悪化になった?」

「それは……」

「和泉の気持ちは嬉しい。でもオレは知りたいんだ…ヒナを救う為にも」


真剣な瞳に和泉は大きく溜息をついた。
もし知れば彼は心から傷付くかもしれない、だからもう二度とそんな思いをしてほしくなくて言いたくなかったので和泉は悩んでいたが……この目には嘘つけないかもしれない。

そう思い話そうとした時であった。
キキッ……!というブレーキの音が聞こえ、和泉は後ろを振り返り武道は覗くように見ると車から黒ずくめの姿の男が降りてきた。


「なんだ…?」

「黒ずくめ…見るからに怪しいヤツだなぁ」


黒ずくめの男はゆっくりと近付いて来ると、手には黒塗りの拳銃が握られていた。
それに気付いた二人は目を見開いた瞬間ドンッドンッ……という2発の発砲音が響く。


「あ……」

「っ……和泉っっ!!!!」


2つの弾が和泉の体を撃ち抜いていた。
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