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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


やり返しが成功したことにホッとしながら、自分の心が祭りに行くのに楽しみで浮かれているのが分かる。
ふわふわしたような、不思議な気分のまま携帯電話を閉じた。


「マイキー、お前は祭り行くの?」

「ん〜、行かねぇ。3人とも楽しんでこいよ〜」


未だに拗ねたような表情が、どうにも1つ歳上とは思えないのとその顔が真一郎くんに似ているようで笑いそうになる。
やはり兄弟なんだなと感じる。

この2人が並んでいる所、見てみたかった。
もう二度と見るとは叶わないが、きっと似ているんだろうな。


「そうだ、エマ。祭り、どうやって行く?」

「あ、ウチ浴衣着ていくから時間かかるかもだから先にお祭り行っててもいいよ。ヒナと一緒に行こうって約束もしてるし」

「じゃあ、タケミっちと先に行くか…」


そういえば、武道は橘と祭りに行く事を思い出した。
本当は未来に早く帰った方が良いけど、ご褒美くらい良いよな…と武道が言っていたのを思い出す。


「俺、そろそろ帰りますね」

「え!もう帰るの?」

「ん、ホントは泊まる予定じゃなかったし。そろそろお暇させてもらうよ」


元々長居するつもりはなかったのだ。
家に帰っても何もないが、夕方まで寝れていれば良いだろうと思い荷物を手にする。

するとエマが俺の服の裾を掴む。
何処か寂しそうな悲しそうな…何とも言えない表情をしているので眉を寄せる。


「和泉、この家…居にくい?」


小声でそう問われ目を見開かせた。
その言葉は佐野先輩と龍宮寺先輩には聞こえないぐらいのものである。


(エマには勘づかれてるのか…)


確かにこの家には居にくい。
俺が奪ってしまった幸せがここには溢れていたのだから。
でも嫌いな空間ではないのも確かである。


「ごめん、#name1。応えにくいこと聞いた…」

「いや、俺こそ……ごめんな」


頭を撫でてやれば、エマは目を細めた。
小さい頃は逆で俺がよくエマに頭を撫でてもらっていた事をふいに思い出す。


「イズミっち、送っていこうか?」

「いや、大丈夫です。それじゃあ、お邪魔しました」

「うち玄関まで送るよ」

「んじゃ、オレも」

「え、じゃあオレも!」

「帰る前に、おじいさんに挨拶しないとな…」


挨拶をしてから帰らないと…と思い出し、オレは庭へと足を向けた。
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