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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


トントン…とドラケンは自分の眉間を突きながら、和泉の眉間に皺が寄っていることを指摘する。
自分自身では気付いていないのだろうが、不機嫌そうにそして寂しそうに皺を寄せてたのだ。


「あ……」

「大丈夫か?」

「すみません…朝から騒がしくて」


謝りながら目を逸らす。
その仕草はこれ以上追求するな…と言っているようなもので、ドラケンは追求すること無く溜息を1つ零す。
長い間一緒にいる訳では無いが、この少女は深く追求されるのを嫌う事をドラケンは既に察していた。

深く追求すれば、最悪近寄られない可能性がある。
もしそうなればマイキーとエマからきっとクレームが来るだろう…と考えた。
そんな時、背後から小さな足音が聞こえてきて2人はそちらの方へ振り返る。


「和泉、ドラケン!おはよう!!」

「おう、エマ。はよ」

「おはよう…エマ」

「2人して、庭でなにしてんの?」


足音の正体は、起きて姿がなかった和泉を探していたエマであった。
庭に自分の幼馴染と想い人がいる事に、不思議そうに首を傾げる。


「電話があったから、庭に来ただけ」

「オレは目が覚めたから、ちょっと歩こうと思って」

「そうなんだ。直ぐに朝ごはん作るから待っててね」

「そんな急がなくて良いからな」


急ぎすぎて怪我をしてもいけない。
そう思い和泉が言うと、エマは頷いてから台所の方へと早歩きで向かっていった。


「佐野先輩は…起きてないんですか?」

「アイツはこんな時間に起きねぇよ。寝汚ぇから、起こすのにも時間かかるしめんどくせぇんだ」


そう言いながら起こしているんだろうな。
和泉は口に出さずに思いながら、この人も苦労人というよりも世話焼き人なんだなと笑いそうになった。
嫌ならば世話をしなければ良いだけだが、ドラケンは文句を言わずにしている所が面白い。


「龍宮寺先輩って、世話焼き好きなんですか?」

「あ?別に好きじゃねぇよ」

(好きじゃないのに、してるのか…。この人面白いな)


生暖かい目で薄く笑う和泉に、ドラケンは眉間に皺を寄せながらも首を捻る。
その顔はどんな感情なんだと思いながら。


「取り敢えず、家の中入ろうぜ。だんだん暑くなるから」

「そうですね」

「お前その顔はどういう感情なんだよ…」
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