The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
「こ、告白…なんて、その…」
「んー?」
「ドラケン、ウチを好きっては限らないし」
いやあの人エマの事好きだよ…って言いたいんだけどなぁ。
これ言っていいもんなのだろうかと、悩みながら額に手を当てていればエマが指をいじいじとしだす。
「もし好きじゃなくても、傍にいれるだけでもウチは良いというか…」
その言葉に健気だと感じた。
こんな健気で一生懸命なエマを、泣かせたり弄んだりしたら龍宮寺先輩殴らないとな…。
なんて思いながら、エマのふわふわした優しい触り心地の髪の毛を撫でてやる。
すると子猫のように、頭を手のひらに擦り付けてくるので笑いそうになった。
「今日は寝ようか」
「うん。ねぇ和泉」
「ん?」
「好きって事に怯えないでね…」
それだけを言うと、眠気が限界に来たのだろう。
エマは静かな寝息をたてながら眠り始め、心地よい寝息が寝室に聞こえだす。
(好きって事に怯える…)
怯えている訳じゃない…。
ただ、好きになっても仕方ないという現実を突き付けられるのが嫌なだけ。
そう思っているが実際は怯えているのかもしれない。
「こんな事になるなら、気付かなければ良かった…」
エマの髪の毛を数回撫でてから、枕に頭を乗せてから目を瞑る。
するとエマの寝息が子守唄のように浸透していき、俺は何時ものように浅い眠りへと浸かった。
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ー三人称ー
浅い眠りについていた和泉はゆっくりと、意識が浮上していくのが自分で分かった。
薄い光が瞼に刺さるような感覚に眉間へと皺を寄せながら、眠たさで動きが鈍い瞼をゆっくりあげる。
「あ、さ……」
感想により少ししゃがれた声が出るのを、少し咳き込んでから治そうとしてから和泉は辞めた。
何故なら隣ではエマがスヤスヤと眠っており、起こしては申し訳ないと我慢してから小さく『ん、ん…』と喉から声をだす。
今は何時なのだろうか。
なんて思いながら、ベッドの下に置いていた鞄へと手を伸ばして携帯を出せばメールが届いていた事に彼女は目を見開かせた。
「……修二…!」
メールの送信主は、暫く音信不通であった修二から。
慌ててメールを開けば『今から電話かけるわ』という内容であり、送信時間は1分前。
そのメール内容を見た和泉は慌てた。