The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
「この、味…」
「懐かしいでしょ?鳴海お姉ちゃんがよく作ってた味付け…教えてもらってたの」
懐かし味だ。
まだ鳴ねぇや秋にぃ…そしておばさんと生活していた時に食べていた味付けであり、まだ鳴ねぇが生きていた時に食べさせてもらっていた味付け。
美味しい、懐かしい、また食べれて嬉しい。
この3つの感情を抱えながら、卵焼きを食べていき味噌汁を口に含めばこれはきっとエマの味付け。
この味付けも懐かしくて美味しい。
「美味しい…」
「へへ!なら良かった」
「エマ、相変わらず料理上手だな」
「あれ?イズミっちって、エマの飯前も食べたことある?」
「お弁当、作ってもらった事があるんですよ」
小学校の時に、遠足がある時に家政婦にも話さず鳴ねぇにも迷惑かけたくないと言わずにいた時にエマにバレて作ってもらったのだ。
「あの時、桜子おばさんも作ってくれたな」
「母ちゃんもか…。ていうか、母ちゃんもエマもイズミっちと会ってんのになんでオレに合わせてくれなかったんだよ」
「マイキーが会わないって言ったじゃんか!!面倒臭いって!!しかも和泉も!!」
「あ、ああ…面倒臭くて」
「……オレも、当時思ってたな」
「お前らって、なんか似てるよな」
その言葉に箸が止まる。
俺と佐野先輩が似ているという言葉に、2人同時に首を傾げていた。
似ているのだろうか…何処が??という表情。
すると龍宮寺先輩やエマにおじいさんは笑っていた。
そしてまた俺と佐野先輩は、訳が分からないという表情へと変わっていく。
「そうだね。マイキーとイズミっちって似てる!」
「何処が?」
「性格も表情も仕草も似ているな…。まぁまだ和泉くんの方が性格は良い方だ」
「確かにな」
「はぁ!?なんだそれ!」
「まぁ、俺佐野先輩みたいに天上天下唯我独尊じゃないんで」
「はぁぁあ!!??」
でも俺と佐野先輩って本当に何処が似ているんだ。
性格も違うだろうし、表情と仕草もよく分からないものだ…と思いながら味噌汁を飲む。
「きっと、真にぃが生きてたら同じ事言ってると思うよ。危なっかしい所もよく似てるし」
「よく分かんないや」
「イズミっちと同じく」
そんなこんなで、晩御飯を食べ終わった俺は皿洗いをしているエマの後ろ姿を眺めていた。