The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
楽しげに、愉快と共に不快というものが混じっている声に少しだけ眉間に皺を寄せた。
一体修二は今、何をしているのだろうかと思いながら。
「お前、今何してる…」
『ちょっとな…?そうだ…お前に忠告しようと思って電話したんだよ』
「忠告?」
『8月3日、武蔵神社の駐車場には近付くなよ』
「………なんで?」
『なんでも。忠告はしたからな?じゃあな和泉』
「あ、おい…!修二!」
ブチッと音をたてて電話が切れた。
理由なんて説明せずに切った事に対して、額に青筋がピキっと浮く。
ちゃんと説明しろやと思いながら勢いよく携帯を閉じた。
あとでちゃんと説明しろってメールしてやる。
怒りをなんとか抑えながらも、携帯をポケットに捩じ込んでから部屋に戻ろうとすると…。
「お前らどこ行くの?」
「タケミチが完全にキレたから止めにいく!!まじで殺されるぞアイツ!!」
「そっか…キレたか」
「呑気そうに言うな!!ほら、お前も行くぞ!!」
そう言いながら走っていくタクヤ達を見送りながら、別に殺されるまではされないだろうと思いながら階段をゆっくりと降りいると突然叫び声が聞こえた。
「えーー!?なんじゃコリャ!!」
「ん?」
「キッタネー、タケミっち!!ハハハハ!!」
玄関を開けて見れば、何故か頭にウンコ乗せてる武道とそれを見て大爆笑している龍宮寺先輩と佐野先輩。
あの殺伐とした空気は何処に行ったというのだろうか。
「なんでもっと早く言ってくんないんスか!!?」
「だってすげー真剣なんだモン!!頭にウンコついてんのに!」
「真剣ってそりゃ二人が!!」
「逃げろケンチン!ウンコが来んぞ!!」
「臭っせっ!」
「なぁ、何があったわけ?」
叫んでいる2人を見ながらも、隣にいた千堂にそう訪ねると苦笑を浮かべながら武道を見ていた。
しかも他のメンバーも苦笑しているではないか。
「タケミチ、キレてマイキーくんに殴りかかったんだよ。でも避けられてゴミに突っ込んだあとに泣きながら、二人に喧嘩辞めるよう必死に言ってたんだ。頭にウンコつけたまま」
「…なるほどな」
そりゃ笑う。
必死に泣きながら言ってたとしても、頭にはウンコ乗せているわけなのだから。
周りから見ればまぬけな姿。
でもその姿を見ながら、龍宮寺先輩と佐野先輩は笑っていた。