The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
そんな様子を見ていると、ジーンズのポケットに入れていた携帯がバイブ音で揺れるのが分かった。
誰からの着信なんだろうかと思い、携帯を見ればディスプレイには『修二』という文字。
「修二……っ!」
アレからずっと連絡が取れていなかった。
メールをしても、電話をかけても返答はなかなか無く苛立ちと心配があったがやっと連絡が来たのだ。
だが今ここで電話に出るのもアレなので、部屋から出て廊下に出よう。
そう決めた俺は携帯を手にして部屋を出ようとした。
「あ、和泉?どこ行くんだよ」
「ちょっと電話出てくる。もしなんか酷くなりそうだったら呼べよ」
「分かった」
タクヤの頷きと返答を見てから、俺は廊下に出ると成る可く武道の部屋から離れた場所に立ってから携帯を開いて電話にでると電話の向こうからは話し声が聞こえた。
「修二!!お前、今まで何でも返答も連絡も寄越さなかった!!」
『あははは、悪ぃ悪ぃ。ちょっと忙しくてな〜?心配でもしてくれたのか?』
「大事な幼馴染を心配して、何が悪い…」
『ばはっ!んな拗ねんなって…今度詫びに飯奢ってやるから。な?和泉』
電話から聞こえる声は反省なんてしていない。
それどころか俺が心配している事を伝えれば、楽しくて仕方ないみたいな声をしていた。
相変わらず愉快犯だ。
そう思いながらも、取り敢えず無事そうでホッとしながら体の力を抜く。
「無事そうなら、別に良いけど…」
『おー、心配かけてごめんなぁ?んで、どうしたんだよ』
「……お前、愛美愛主っていうチームとつるんでるのか?」
単刀直入で聞いた。
まどろっこしい聞き方は好きではないし、修二に対してソレはしなくても良い。
『どーだろうなぁ〜?』
「……はぐらかすのか」
『あの、半間さん』
『あ?』
すると電話の向こうから、修二を呼ぶ男の声がしたが次の瞬間鈍い音と呻き声が聞こえきた。
どうやら修二が殴ったか蹴ったかなのだろう…直ぐに想像が着いた。
相変わらずだな…。
そう思いながらも溜息をついていれば、珍しい修二の低く不機嫌そうな声が聞こえた。
『電話中なんだよ。話しかけんな』
「ただ呼びに来ただけだろ?直ぐに手ぇだすなよ」
『あ〜?だってコイツ、折角久しぶりに和泉と電話してんのに邪魔してくるから』