The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
「神澤!巻き込まれる前に逃げてこいよ」
「おー…」
ここは武道に任せるか。
喧嘩は止めたいが、もし乱闘騒ぎになったら止めに入る事にしようと決めて玄関へと向かう。
途中武道が『裏切り者!』と言わんばかりの表情をしていたが、今の龍宮寺先輩と佐野先輩はお前の親友とかで争っているからお前に投げると心で言いながら家へと入っていった。
「よ、和泉。まさかマイキーくんと一緒にくるなんて思わなった」
「途中偶然会ったんだよ。というか、龍宮寺先輩が来てたなんて……」
「スイカ持って見舞いに来た」
「スイカ?」
2階にある武道の部屋のベランダから、外の様子を眺める。
一触即発状態の不穏な雰囲気が流れており、これを見た小さな子供や赤ん坊は泣きそうだなと思った。
「どけよ"デクノボー”。通れねぇよ」
「あ?オマエがどけよ“チビ”」
「佐野先輩、木偶の坊っていう言葉知ってたんだ」
「いや、そこじゃねぇだろ。神澤」
いやだって佐野先輩、木偶の坊ていう言葉知らなさそうと思っていたから…。
なんて失礼な事を思っていれば流石に放置はやばと思ったのか、武道が動いた。
「ちょ…ちょっと!ちょっと待ってください2人共!!」
「「あ!?」」
「アイツ止めに入ったぞ!」
「い!」
「死にてぇのか!?」
「凄まれてよく泣かなかったなぁ…。成長したな」
「だからそこじゃねぇっだろって!神澤!!」
いやだって泣き虫のビビりが、凄まれたのに泣かずにいるのは成長しただろ。
なんて千堂に言えば『そうかもしれねぇけど、今はそうじゃねぇ』と苦虫潰したような顔で言われた…解せない。
「何があったか知らないけっスけど、喧嘩はダメっスよ!!!二人とも落ち着いてくださいよ!!?」
「オイ!」
「あ?」
「オマエ何様!!?」
すると仲裁しようとした武道の胸ぐらを龍宮寺先輩が掴み、こめかみにピシッと青筋が浮かんだ。
いやお前こそ何様だよと思い、体を少し傾けた瞬間千堂とタクヤに掴まれた。
「和泉落ち着けっ!!」
「まだ!!まだ殴られたわけじゃねぇから!!胸ぐら掴まれただけだから落ち着け!」
「今いったらオマエ殺される!」
「殺されねぇよ…」
「強いのは知ってるけど!タクヤ!この幼馴染馬鹿なんとかしろ!!」