The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
イマイチな気分になりながらも、三ツ谷はストローを齧りながらジュースを飲む。
シュワシュワ弾ける炭酸を楽しみながら、目の前に座る和泉を見た。
最悪なイメージを持たれてる訳ではないなら、安心した所がある。
その事にホッとしていると、店員が頼んでいた食事を運んできた。
「そういえば、イズミっちとエマってどのくらいの付き合いなんだ?」
「え?ウチと和泉?」
「おう。前、結構昔からって聞いたけど詳しい事は聞いて無かったからよ」
「ウチと和泉はどうだろう…。確かウチが佐野家来てそう経たない時だよね」
「多分そのぐらい。真一郎君がエマ連れてきた時に会ったわけだし……」
お互いが4歳ぐらいの時。
2人は真一郎と鳴海の提案で会うことになり、同性でもあり同い年という事で気が合いまるで姉妹のように過ごしていた。
「お互い、姉妹のように過ごしてたんだよ」
「姉妹……か」
「だからウチが和泉のお姉ちゃんなの」
花が綻ぶような微笑みを浮かべるエマだが、隣にいる和泉は曇った表情だ。
お互い違う表情を浮かべる光景に、三ツ谷とドラケンは少し目を見開かせていた。
「そんな妹である和泉を誑かす三ツ谷!」
「いや…誑かすって……」
「ウチが先に和泉の胃袋掴みたかったのにぃ!!」
ギリギリと歯を噛み締めるエマと、苦笑しか出来ない三ツ谷。
そんな2人を見て和泉は小さく笑いながら、ナイフとフォークで1口サイズにしたハンバーグを口にいれてゆっくりと咀嚼をしていく。
無表情のまま、ただハンバーグを噛み締める彼女の中ではエマに『姉妹』という感情を抱いていいのかと考えが渦巻いていた。
そしてエマと三ツ谷が仲良くしてる姿に、モヤッとしたものに困惑しながら。
(モヤッてなんだ?)
自分の心で渦巻く心情に困惑しながらも、気にしないでおこうとまるで自分に言い聞かせるように和泉は食事を再開させる。
そして食事が終わり4人はそれぞれ割り勘で会計してから、ファミレスの外に出ていた。
「結構薄暗いね」
「だな…。エマ、送っていこうか?」
「いいの?」
「いや、イズミっち。エマはオレが送っていくわ」
「……え、大丈夫なんですか……?」
「おー…。家の前まで送るだけだしな」