The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
暫くするとイントロも終わり、歌い終わった龍宮寺先輩はやり切ったという表情で座ってジュースを飲んでいた。
まさかの歌うまに驚きながらも、上手そうなイメージはあった事を思い出す。
「次は三ツ谷が歌えよ」
「いや、2人で歌ぞ」
「…はあ!?」
「よし歌うぞドラケン!!青春アミーゴ!!」
三ツ谷先輩テンション高いなぁ。
そう思いながらジュースを飲んでいれば、青春アミーゴのイントロが流れ始めた。
すると最初は乗り気には見えなかった龍宮寺先輩だったが、楽しげに三ツ谷先輩と歌い出す。
しかも肩を組みながら。
「あの二人ホント仲良いよねぇ」
「だな。一応東卍の常識人だから気が合うのかな」
「一応って…和泉……」
「不良してる時点で完全なる常識人じゃないから」
「た、確かにそう……」
という俺も常識人ではない。
まず常識人は人を殴らないし、瀕死にはさせないなんてエマには言えないと思い苦笑を浮かべた。
「歌った、歌った!盛り上がったな〜」
「久々に歌ったわ、この曲」
「次和泉!!」
「お、イズミっち歌うのか?」
「エマが歌って欲しいって言うので…」
渋々歌うだけです。
そう言いながら俺はマイクを手にしてから、イントロを聞いて歌い出した。
特に難しい曲ではない。
ゆったりしたテンポだから歌いやすいな…と思いながら歌い終えた。
「和泉うまっ!!!え、めっちゃ上手じゃん!!」
「ん、ありがとう」
「へぇ…。和泉、優しい声で歌うんだなぁ」
「以外だな」
「そんな、以外でしたか??」
まぁ普段、少し低めな声を出すように意識しているが歌うと元の声に戻ってしまう。
優しい声と言われると首を捻ってしまうけど。
「次はエマが歌いなよ」
「勿論!」
「何歌うんだ?」
「倖田來未!Butterfly!!」
エマらしい選曲だ。
なんて思いながら、エマの歌声を聞きながら龍宮寺先輩の方を見た。
憂さ晴らしにはなっているようで、だいぶ機嫌は良くなっているようだ。
だが佐野先輩の方はどうだろう…あの人変に頑固そうだもんなぁと思いながら溜息をつく。
(佐野先輩…最近会ってないな)
最後に会ったのは何時だろうか。
そう思いながら、エマの歌声に耳を傾けながら目を閉じた。