The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
「でも和泉って、三ツ谷と結構仲良いよね」
「そう……?」
「うん!だって、あんなに警戒心強い和泉がさぁ三ツ谷に直ぐに懐いたみたいだし…。遊びに行ったりしてるわけじゃん?」
その言葉に確かに…と感じた。
三ツ谷先輩は警戒心を持つ対象ではないと、無意識で決めていたのだろう。
不思議だな。
なんて思いながら、エマと一緒に龍宮寺先輩に指定されたカラオケ店へと向かった。
「ねぇ、和泉。あの二人って目立つよね」
「まぁ…待ち合わせの時の目印になるよな……」
俺とエマはカラオケ店が目の前に見える交差点にいた。
目線の先には、女性や男性という色んな人間からの目線と注目を集めている三ツ谷先輩と龍宮寺先輩。
「1人か背が高く、辮髪にドラゴンの刺青。1人はシルバーパープルの髪の毛に少し目立つピアスって感じだからなぁ…」
しかも顔立ちが2人とも整っているもんだから、目立つよなぁと思いながらエマと苦笑しながら見ていた。
そして少し2人は不機嫌そうに顔を歪ませているじゃないか。
「なんでドラケンと三ツ谷、不機嫌そうなんだろう…」
「執拗いナンパでもされてたりして……。龍宮寺先輩、三ツ谷先輩!」
手を挙げながら声をかければ、2人の視線が俺とエマへと向けられた。
そして2人の元に歩いていれば、俺やエマにも視線が注がれていく。
「お待たせしました」
「待たせてごめんねー!」
「別にそんな待ってねぇけど…」
「まぁ、そんな待ってねぇな……」
「じゃあ、なんでそんな疲れた顔を??」
そう聞けば何故か更に疲れた表情。
多分ナンパされたんだろうなぁ…と哀れみを込めた表情をしていれば龍宮寺先輩に少し睨まれる。
「執拗いナンパがいたんだよ」
「和泉の予想通り!」
「ここら執拗いの多いから」
「あれ?和泉、経験済み?」
「まぁな。飲み屋街が近いし」
丁度ガールズバーやキャバクラが近いのもあるし、まぁ治安が絶対良いとは言えない場所。
そして俺が夜になると彷徨いている場所でもあった。
男装しているせいで声はよくかけられるし、修二といれば声掛けが多かった。
あの時の女の目って、女豹みたいで恐ろしい。
「和泉、イケメンだもんね。なんでそんなイケメンになれるのか不思議」