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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


不味くはなく、とびきり美味いとでもない。
三ツ谷先輩のご飯のほうが100倍も、それ以上も美味しいのにと思ってしまう。

本当は今日も三ツ谷先輩の所でご飯を食べる予定だったのに。
それなのに九井達のせいで、食べれなくなったという事にだんだん苛立ってくる。


「で、本来の目的は?」

「ん?」

「ただ、食事をしに来たわけじゃないんだろ?」


東京卍會の内部分裂の話等をした時点で、もうただ食事をしにきたわけじゃないのは知っている。
行儀は悪いが、机に肘をついて掌は頬に当てながら笑みを浮かべた。


「察しが良すぎて、気持ちわりぃわ」

「で、何が言いたい?」

「東京卍會は辞めとけ。黒龍に来い」

「お前らはなんで俺に黒龍に入って欲しい?金か?地位が欲しいのか?それとも権力?」

「和泉…違う」

「違わないだろ…」


初代黒龍再興。
それを目的している青宗は俺が欲しいと言っているのは、俺が初代黒龍を尊敬していたからではない。

俺が鳴海ねぇのように黒龍のストッパーになる事。
そして俺の地位に権力を欲しがっている事ぐらい、知っていた。


「初代黒龍再興の為に、俺を利用したいんだろ」

「違う…」

「何が違うんだよ」

「違うって言ってんだろ!!」


ガタン!!!と椅子が勢いよく倒れる音が響く。
驚いて思わず青宗の方を見れば、眉間に深い皺を寄せておりその表情に驚いていると左手首を掴まれた。


「あ、おいイヌピー!?」

「青宗!!??」


突然何も言わずに俺を引っ張ったまま、青宗は歩き出して店の外へと出ていく。
暗くなった外は夜の街へと変わっており、ネオンライトで輝いていた。

そんな中、青宗は一言何も発さず歩き出しており掴まれてる左手首に力を込められており少し痛みを感じた。
一体何処に向かおうと言うのだろうか。


「青宗!!」


声をかけても反応がない。
しかもどんどん青宗はホテル街へと入っていき、とあるホテルへと入っていった。


「青宗っ!!青宗!!お前、ここラブホだぞ!?」


足を踏み込んだのはラブホ。
青宗は適当にフロントで部屋を選び、鍵を手にするとまた無言のまま部屋へと向かう。

そして部屋に入ったかと思えば、俺はベッドの上に突き落とされていた。
柔らかくも固くもないベッドに倒れた衝撃に思わず眉間に皺を寄せる。
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