• テキストサイズ

The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


レジ袋を持って歩いていく三ツ谷先輩の後ろ姿を見て、俺は固まったまま脳内に?マークを浮かべた。
未だに腕には三ツ谷先輩の舌の温もりが残っている。


「あの人……なんなの……マジで………」


じわっと頬に熱が集まる。
これはきっと太陽の日差しの暑さのせいだと心で言い訳をしていく。

そしてふと思った。
三ツ谷先輩に『あんな事されても』嫌という気持ちと気持ち悪いという感情は浮かばないのが不思議だなと。


「変な人…」

「おーい、和泉?」

「今、行きます」


暫く歩きながら、武道の家へと目指す。
その間三ツ谷先輩との会話はあったが、どうも腕を舐められた時の事がチラつく。


「ふーん、タケミっちの家ってこの辺にあんだな」

「はい。あ、ここです」


また来たから武道、驚くだろうな。
しかも三ツ谷先輩を連れてきたから、尚更驚くだろうなぁと思いながらインターホンを鳴らす。

おばさんいるかな。
そう思っていれば、家の中でバタバタと音がしてから『はい』という声がした。


「おばさん、俺。和泉」

『あら和泉ちゃん!ちょっと待っててねー』

「うん」


ガチャッと玄関が開く音がして、武道の母であるおばさんが出てきた。
そして隣にいる三ツ谷先輩を見ると少しだけ、驚いた表情をしたが直ぐに笑顔を浮かべる。


「また来てくれたのね、ありがとう…和泉ちゃん。其方はもしかして、武道が入院した時に来てくれた子よね」

「はい。三ツ谷隆といいます」

「そうそう!三ツ谷君だったわね、どうぞ」

「武道、部屋?」

「そう、部屋にいるよ」


三ツ谷先輩を案内しながら、2階に上がっていき武道の部屋へと向かう。
そして扉の前に立ってからコンコンとノックをすると、『どーぞ』という声がして扉を開ける。


「アレ、和泉また来たんだって…三ツ谷くん!!??」

「よー、タケミっち。元気そうだな」

「え、なんで!?」

「和泉と偶然会って、タケミっちの所に行くって言うから付いてきたんだよ」


三ツ谷先輩は机にコンビニで龍宮寺先輩が買ってくれたやつを置いたが、机の半分以上の面積はパズルで埋まっている。
相変わらずパズル好きだよなぁと思いながら、邪魔なので床に置いた。


「なに、タケミっちパズルすんの?」

「はい!」
/ 600ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp