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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


帰ろうと踵を返そうとした時、腕を掴まれて動きを封じられてしまう。
面倒い事には関わりたくないので早く帰りたいのに、腕を掴まれて動けない。


「お兄さん、お礼にサービスしてあげる」

「は?」

「本番禁止なんだけど、ギリまでさせてあげれるよ?なんならお礼って事で代金は要らない!」

「いや、結構です…」


まず俺本当は男じゃないから無理がある。
というか俺未成年でもあるから、絶対無理だと思い逃げようとするのに体が動かない。

俺より非力だろうに何処にそんな力があるんだ。
早く逃げたい一心で、動こうとするので腕に絡みついて離れない。


「俺、未成年なんで…っ!」

「またまた!」

「いや、マジで未成年なんでっ…!!」

「あれ?マイあんた今日仕事休みなのに、なにやってんの〜?」

「あ、レミさぁん」


どうしようかと思っていれば、かなりスケスケの確かベビードールという下着を着ている女性達が数人現れた。
やっぱりこの人ファッションヘルスの嬢なんだと思い、逃げたい気持ちが溢れていく。


「人混みでこのお兄さんとぶつかって、足ひねってね!そしたら職場までお姫様抱っこで連れてきてくれたの♡」

「へぇ。だから喰っちゃおうと?」

「そう!」

「いや、ホント離してくれませんかっ…!」


他の嬢達は物珍しげに見てきて助ける感じはない。
そう思っていれば、ふと知っている声が2つ聞こえてきて目を見開かせた。

なんでここであの声がするのか。
不思議と驚きが混じりながら、ついその声の主達を探してしまい目線をキョロキョロさせていた時である。


「あ!?なんでお前がここにいんだよ!?」

「え?ホントだ」

「りゅ、龍宮寺先輩に佐野先輩……ヘルプっ!!」


そこに居たのは、龍宮寺先輩と佐野先輩。
何故ここにいるのは分からないが、俺は思わず2人に助けを求めてしまう。
すると龍宮寺先輩が顔を顰めながらも俺の腕を引っ張り背中へと隠すようにしてくれた。


「ちょっとーケン坊なにすんのよ〜」

「コイツ、オレの後輩なんだよ。喰おうとすんな」

「え、まじ!?ケン坊の後輩なら未成年なのはホントか〜残念。じゃあ童貞卒業したくなったらお姉さんに言ってね♡」


ケラケラと笑いながら、ベビードールを着た嬢達は消えていくまで俺は龍宮寺先輩の背中に隠れていた。
ファッションヘルス嬢怖い。
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