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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


目の前にシルバーパープルの瞳が広がっており、少し時間差で驚いて飛び起きる。
俺が飛び起きると三ツ谷先輩が驚いて、少し後ろに下がったので頭がぶつからずに済んだ。


「え、あ……俺寝てた……」

「ルナマナの遊びに付き合ってくれたから、疲れたんだろ。ありがとうな」

「いや、お礼を言われるほどでは…。というかすみません、寝てしまって」

「謝んなくて良いって」


そう言いながら頭を撫でてくれる三ツ谷先輩の手の感覚が気持ち良く、少し寝惚けた頭に浸透する感じがした。
同時に両手が痺れているの気が付き、ルナマナちゃんの腕枕したのが堪えたようだ。

痺れる感覚が気持ち悪く、腕を揉んでいれば三ツ谷先輩の背後にひょこっと青いのが覗く。
そして俺を見ると表情を明るくさせた。


「和泉起きた!?」

「……八戒?」


そこにいたのは昨日、三ツ谷先輩に弐番隊副隊長であり幼馴染と紹介された柴八戒であった。
まさかの人物に俺は少し驚いて目を見張る。


「言い忘れてたけど、コイツもたまに飯を食いにくるんだよ」

「タカちゃんのご飯美味しいからね!」

「そうだったんですね」

「んじゃ、俺料理の仕上げしてくるから…2人でルナマナ起こしてくれ。頼むな?」


八戒も食べに来るのか。
驚きながらも目線を下に向ければ、スヤスヤと眠っているルナマナちゃん。

俺とも外ではしゃいで遊んでたし、その後も龍宮寺先輩と遊んでいたからやはり疲れたのだろう。
そう思っていればふと視線を感じた。


「なに?」

「いや、和泉ってタカちゃんの事どう思ってんの?」

「三ツ谷先輩の事?…なんで?」

「ん〜何となく?」

「優しい先輩かな…」

「ふーん…そっか!タカちゃん優しいもんな!!」


なんか尻尾が揺れて、耳がピルピル動いている犬みたいで触りたい衝動に揺れる。
だが触れる訳にもいかないので、グッと我慢しながら幻覚の耳と尻尾を忘れ去った。


「ルナマナちゃん起こさないとな…」


そして俺と八戒でルナマナちゃんを起こす事にしたのだが、起こすまでに時間がかかった。
何せぐっすりと眠っていたので、なかなか起きてくれず最終的に三ツ谷先輩が助けてくれたのである。


「アイツら一回寝ると中々起きないからなぁ」

「お役に立てずすみません…」

「んな謝る必要はねぇよ!あはは!」
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