The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
「ルナ、マナ?和泉?………はは。仲良しだな」
台所から離れてリビングを覗く。
するそこにはルナマナに引っ付かれて眠っている和泉の姿があった。
ルナマナは嬉しそうに彼女にくっ付いてスヤスヤと眠っている。
(外ではしゃいでたからな…)
外で遊んで疲れたが出たのだろう。
三ツ谷は3人を微笑ましく見ながら、傍に寄ってからルナマナの頭を撫でてやる。
そして和泉の頬に手を添えた。
この季節というのに頬は冷たく、自分の肌の色より色白所が驚いてしまう。
「眠ってると、完全に女の子に見えるな……」
瞳を閉じていれば、何処かあどけなく年相応の表情に見えて女の子にも見える。
不思議な物だなと考えながらも、三ツ谷はうたた寝しまい目を覚ました時を思い出した。
椿の匂いが香り、なんだろうと瞳を開ければ晴天の空と夜空のような瞳が目の前にあったのだから。
そして整った顔が目の前にありかなり驚いた。
「ホント、綺麗だよな…」
そうポツリと呟いた時である。
ピンポーンと家のインターホンが鳴り響き、和泉の眉間に皺が少し寄った。
「ん?誰だ…?」
一瞬誰が来たのか。
そう思った三ツ谷だが、大体この時間帯に来る人間は絞られている。
なので驚きもせず玄関の扉を開けた。
「やっぱりな」
「え?タカちゃんオレが来るの分かってたの!?」
「大体この時間帯に来る奴は絞られてるからな。飯、食いに来たんだろ?」
「そう!て…あれ?なんか知らない靴がある」
やって来たのは弐番隊副隊長の柴八戒。
彼はよく三ツ谷の家に来ては、夕飯を食べたりしており今日も夕飯を食べる為に訪れていた。
「その靴は和泉のだよ」
「え?和泉来てんの!?」
「おー。でも静かにな?ルナマナと今寝てるんだよ」
シーと口元に指を持っていた三ツ谷はそう言いながら、歯を見せながら笑った。
その姿に八戒は『タカちゃんカッコイイ!!』と思わず叫びそうになるが、静かにしなければ蹴りがくるだろうと口をなんとか閉じる。
静かにするよう注意しながら、八戒が居間を覗けば三ツ谷の言う通り和泉が眠っていた。
その姿を八戒はただ見つめる。
「和泉ってさ、イケメンというか美形だよね」
「ん?急にどうした?」