The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
数分歩けば、三ツ谷先輩の自宅があるアパートに到着した。
チラッと周りを見れば、三ツ谷先輩のインパルスが止まっているので佐野先輩を送って直ぐに帰ってきたらしい。
そして龍宮寺先輩はインターホンを鳴らした。
「はーい…って、ドラケンと和泉!?」
「よ!飯食わしてくれよ」
「こんにちは、三ツ谷先輩」
「おう…こんにちは。つーか突然すぎんだろ」
玄関の扉を開けて出てきた三ツ谷先輩は、俺と龍宮寺先輩の姿に驚いて目を見開かせていた。
まぁ急に来てたし、俺の場合は夕方くる予定だったしな。
そして当然来たにも関わらず、三ツ谷先輩は俺と龍宮寺先輩を快く家に入れてくれたのだ。
居間に入ればルナマナちゃんがお絵描きをしていて、俺と目が合うと目を輝かせた。
「和泉お姉ちゃん!!あ、違う…お兄ちゃんだ」
「ん?イズミっち、お前ルナマナちゃんにもバレてんのか」
「はい…」
「ドラケンもいる!ドラケン、和泉お姉ちゃんが女の子なの知ってるの?」
「知ってるぜー」
「つーか、オマエら突然過ぎるな。昼飯食わせろって…というか2人で居て、どうしたんだ?」
ルナマナちゃんは俺の所にやって来て引っ付いており、龍宮寺先輩は畳の上に座る。
そして三ツ谷先輩は『何かあったけ…』と言いながら冷蔵庫の中を漁っていた。
「ちょうど会ってな。オレが飯食いたくて連れてきた」
「そうだったんだな」
「和泉お姉ちゃん遊ぼ!」
「遊ぼ!」
「え、あ…良いけど」
「悪ぃな和泉。昼飯出来るまで遊んでやってくれねぇか?コイツら和泉と遊ぶの楽しみにしててな」
「そうなんですね…。じゃあ、遊ぼっか」
まさかここまで懐いてくれるとは。
そう思いながら、俺はルナちゃんが外で遊びたいというので外に出て遊ぶ事にした。
❈❈❈❈❈❈❈❈
ー三人称ー
「ルナマナちゃん、懐いてんなー」
ドラケンは外に出ていった3人を見送ってから、かなりルナマナが和泉に懐いている事に驚いた。
そしてチラッと台所を見れば、三ツ谷はキャベツ等を手にしている。
「アイツら美人好きだからなぁ。まぁ、元々和泉が不審者から守ってくれた事もあって懐いてんだよ」
「へぇーんな事があったんだな」
「そうなんだよ」