The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第2章 東京卍會
階段を登っていけば、人の姿が見えてそこには三ツ谷先輩とけーすけ君の姿があった。
そしてあの肥満体型男もいるので思わず眉間に皺が寄ってしまう。
「よう和泉!初めて来て早々喧嘩腰だったな」
「アレは俺が悪いとは思えないけどね…」
「まぁパーが悪ぃな」
「ちっ」
そうそう。
アレはそこの肥満体型男が何も悪くない武道を蹴ったのが悪いんだ。
俺は何も悪くないので普通な表情をしていれば、肥満体型男は機嫌悪そうである。
するとけーすけ君は面白そうに笑いながら、俺の首に腕を回してくる。
この距離は相変わらずであり、懐かしさを覚える。
「なぁ和泉、お前壱番隊に来いよ」
「なんで?」
「オレ、壱番隊の隊長なんだよ」
「え?けーすけ君馬鹿なのに隊長務まんのかよ」
「しつれーだな!!!」
こめかみをグリグリとされながらも、まさかけーすけ君が壱番隊の隊長とは思わなかった。
というか本当に務まるのかと思ってしまう…だってけーすけ君は馬鹿だから。
「て事でマイキー!和泉、壱番隊に入れろよ」
「はぁ!?嫌に決まってんじゃん!!」
「なんでだよ!!」
「オレの弐番隊に入ってもほしいけどな」
「三ツ谷先輩…」
そういえば三ツ谷先輩は弐番隊の隊長であったのを思いだし、少しだけ苦笑を浮かべる。
まだ東京卍會に入ってはいないが、既に配属先で言い争っているし。
「おいマイキー。2人に隊長ら紹介すんだろ」
「お、そうだった…んじゃ2人共紹介するな。まず壱番隊隊長の場地圭介。弐番隊隊長の三ツ谷隆と参番隊隊長の林田春樹な。肆番隊隊長の河田ナホヤに伍番隊隊長の武藤泰宏」
「んで、副総長の龍宮寺堅と総長の佐野万次郎」
まさかのあの肥満体型男が参番隊隊長とは。
そして、アフロみたいな頭が肆番隊隊長でデカいのが伍番隊隊長というわけか。
「次はこの2人な。こっちは花垣武道ていって、あのキヨマサにボコボコにされたのに最後まで諦めなかったんだぜ」
「へー。お前がマイキーが言ってたヤツか」
「ど、どうも」
「んでこっちは神澤和泉で、鳴海のイトコ」
「な!?あの鳴海さんの!?」
すると肥満体型男が大きく目を見開かせていた。
どうやら鳴海ねぇの事を知っているようだし、後の残りと2人も驚いた表情をしている。