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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第2章 東京卍會


「オマエら、花垣と神澤だろ?」


すると蹴られて吹っ飛んだはずの肥満体型男が、立ち上がったかと思えばそう質問してくる。
そしてもう1人の目つきの悪い奴は、武道の顔を覗き込むようにしていた。


「喧嘩賭博の件では、ウチの隊のキヨマサが世話になったのう!!」

「どー落とし前つけんだコラ」

「落とし前?」

「落とし前だ?巫山戯るなよ…アンタらのキヨマサが勝手に喧嘩賭博なんてして、勝手に俺の幼馴染や親友を傷付けたんだよ。落とし前付けるならそっちだろうが。自分とこの隊員ぐらいちゃんと躾しろや」

「んだとっ!」

「和泉!和泉!!」


俺が喧嘩しそうな不穏な雰囲気を出したせいなのか、武道が
焦った声を出しながら俺のズボンの裾を掴む。
だけどここで辞められるほど俺も冷静な人間ではない。

落とし前をつけろだ?
こっちはお前らの駄犬キヨマサのせいで、武道や千堂達は苦しんでたんだぞ。


「やめろや。総長の客に手ぇ出すなや“パー”。キヨマサの件はアイツが勝手に東卍(ウチ)の名前使って、喧嘩賭博なんてやったのがナシって話だろ?」

「あ!?オレぁバカだからわかんねーんだよ、ンなコト!」

「パーちんの脳みそはミジンコだぞ!コラ!」

「わかんねーなら出しゃばんな、ボケ!!」


三ツ谷先輩がガラの悪い声で怒鳴った。
その事に驚いて、思わず三ツ谷先輩の事を目を見開かせたまはまま見てしまう。


「オイ、“パー”!!黙ってろ」

「ちっ」

「ごめんドラケン!」


龍宮寺先輩の言葉に、パーと呼ばれた肥満体型男は舌打ちをしながらも背を向ける。
そしてもう1人の男は打って変わったように謝りだし、何処かへと歩いていった。

そんな姿を睨みながらみていれば、ポンッと肩に手を乗っけられた。
振り向いてみれば、龍宮寺先輩が立っていて苦笑を浮かべている。


「許してやってくれよ。タケミっちにイズミっち」

「無茶苦茶な人っスね」

「無茶苦茶というか、馬鹿だろ」

「和泉!!めっ!!直ぐに思ったこと口に出しちゃメッ!!」

「ホント、イズミっちは素直というかなんつーか…。思った事を口に出すといか憎まれ口を直ぐに言うな」


武道は必死な形相でそう叱るように言ってくるが、『メッ』て何だよ。
俺別に幼稚園児とかじゃないんだけど。
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