Bitter Sweet【DEATHNOTE】【L】
第10章 誓い
週末の朝、突然ワタリさんが二人の女性をマンションに連れてきた。
「今日着付けをさせて頂きまーす♡」
「今日メイクを担当させて頂きます!」
『え……あの…?』
「ウェディングドレス、素敵ですね。
さん、おめでとうございます!!!」
『!?』
まさか…
「とってもお似合いです♡」
「素敵ですお嬢様」
『ありがとうございます』
夢に見た純白のドレス。
綺麗なメイク。
感動して、鏡の前で呆然と立ち尽くしていると
ワタリさんが「行きましょう」と私を呼びに来た。
そして、リムジンに乗り込んだ。
・
都内から車で2時間。
森の中の綺麗な教会にたどり着いたところで、ワタリさんが車を停めた。
「着きました。」
車を降りて教会の前まで行く。
静かで、周りに人は誰もいない。
木々の間から溢れる木漏れ日が心地良い。
ワタリさんが扉の前で足を止める。
「さん」
『!…はい』
「竜崎…いえ、Lをこれから宜しくお願い致します。」
そう言って私に頭を下げる。
その言葉に、鼻の奥がツンとした。
ワタリさんがいつもと違い、父親の表情になっていたから。
ワタリさんが扉を開く。
唾をごくりと飲み込みこんだ。