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Bitter Sweet【DEATHNOTE】【L】

第6章 溺愛






「エル、どうしました?」

L「………。」

「エル?」

肩を叩かれ、漸く我に帰ったように「何ですか。」とこちらを向くエルの様子に、ワタリは何か察したように少し口元を緩めた。

「お嬢様とは、仲良くされているようですね。」

エルが寝室から出てきたきり、ワタリに話しかけもせずにキッチンの前でぼんやり突っ立っていたのだから、ワタリが察するのも当然だった。

L「……ワタリ、に朝食の準備をお願いします。」

「承知しました。」

何処か上の空なエルを見て、ワタリは少し楽しそうな表情になった。












エルは実際脳をフル回転させて考えを巡らせていた


今朝人生で初めて、理性を抑えられなくなりそうになった自分に対して、驚くと共に一種の恐怖さえ感じていた。


の声ひとつであんなにも気持ちが昂るなんて…私もどうかしてしまったんだろうか。


そう思った。


自分でも信じられない程、への愛情は膨らんでいた。


L「そうだワタリ…朝食のメニューはフレンチトーストにしてもらってもいいですか?」


「フレンチトーストですか…?珍しいですね。」


L「はい。が昨日ネットで調べていたので、恐らく食べたいんだと思います。」


「分かりました。丁度いい卵を買ってきたところです。」


L「……そうですか。」


どこか楽しげにそう言うワタリを横目で見ながら、寝室へと戻った。


___ギィ



寝室のドアを開けると、ベッドに潜り込んでいる。

エルは困ったように頭を掻いた。

L「、今朝はフレンチトーストです。」

『え…丁度食べたいと思ってたの!!』

バッと目を輝かせて布団の中でから顔を出す。

エルは無意識に微笑んでいた。

L「…良かった。私の思った通りです。」

『へ…?』

こう言う日常の幸せな瞬間を実感する度に
エルは何度も心の中で反芻することがあった。

"絶対にだけは命に変えても守る"

今朝もまた、そう強く思った。









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