Bitter Sweet【DEATHNOTE】【L】
第3章 日本にて
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日本に帰ると両親が私の変わり様に驚いていた。
今まで生きる希望なんてなさそうだったのに…勉強もするわとんでもなくエリートな彼氏は作るわ、何なのよ!と嬉しそうな母。
エルとの事は、父も気になるようで探りを入れてきた。
二人とも祝福してくれた。
そしてエルは、忙しい中毎日欠かさず電話とメッセージをくれた。
勉強の進捗状況も確認してくれた。
遠距離恋愛でも、エルのまめな連絡のお陰で
不安になる事は一度もなかった。
そして、暫く経ったある日__
「、漸く会えましたね。」
『エル!!』
日本に来たエル。
空港に着いたその足で、私の家まで来てくれた。
両親に挨拶するワタリさんとエル。
私は、エルの持っている都内のマンションで一緒に暮らす事になった。
車でマンションまでいくと、これまた超高級な高層マンション。
中に入ると、私の大好きなクマのぬいぐるみが赤いリボンをつけられて机の上に置かれていた。
『可愛い…!』
「待たせてしまったお詫びです。良かったら受け取ってください。」
『…私に?』
もう…
『エル大好き!!』
_ギュ
エルに抱き着く。
「…いきなり抱きつかれると、照れます」
『ふふっ』
遠慮がちに私の腰に手を回すエル。
「仕事は忙しくなりそうですが、毎日必ず一度は会いましょう。」
『うん!!ところで、日本でのお仕事って何?』
「そうですね、探偵とでも言っておきましょうか。」
ふと、最近のニュースが頭をよぎる。
キラの存在
Lという人物。
まさか…エルじゃないよね。
そんなわけ、ないよね。
『…最近、キラの事もあるし物騒だよね。』
ちらりとエルの顔を見る。
エルは何も答えない。
私はそれ以上何も聞けなかった。
「、何があっても私があなたを守ります。命に代えても。」
『何、突然…そんなに危険な仕事なの?』
「心配不要ですよ。」
『…命にかえるなんて言わないで。
不安になる。』
「!…分かりました。すみません。」
不意に、エルは私の手を握ってくれた。
『え、エル…?』
「は、手が小さくて柔らかいんですね。
知らなかったです。」
トクンと、心臓が高鳴る。
「不安にさせません。約束します。」
エルがにっこり笑った。
何だかその笑顔に、胸が締め付けられた。