Bitter Sweet【DEATHNOTE】【L】
第2章 同棲
#02
「着実に英語の点数が伸びているようですね。」
『うん!だって、最強の家庭教師がいるんだもん!』
「最強の…家庭教師?」
『エルだよ!!』
「最強…ですか。ありがとうございます。」
エルもワタリさんも本当に優しかった。
3週間足らずではあるけど私の英語力は前とは比べものにならない物となった。
講義も段々理解できるようになって、今までみたいに退屈な時間ではなくなった。
エルとは家で英語で会話する事もあるくらい、英語に抵抗は無くなっていた。
そしていよいよ
帰国の時が来た。
飛行機はエルがファーストクラスを取ってくれると言ったけど、
普通の感覚を忘れない為にも、自費でエコノミーで帰ることにした。
空港まで、エルとワタリさんが送ってくれた。
『エル…ほんとにありがとう。まだまだ目標には及ばないけど、日本に帰ってからもここで学んだ事を忘れずに頑張るね!』
「あなたのそう言うところは、とても魅力的です。」
『え…』
「素直で、いつも真っ直ぐだ。」
少し照れたように頭をかいて視線を逸らすエル。
こんな顔、初めて見た。
『ねえ、もし良かったら…ハグしてくれる?』
「!…ハグ、ですか。」
ぽかんとするエルの胸に、飛び込んだ。
「さん…」
『エル…また直ぐ会えるよね?』
エルの鼓動が伝わってくる。
こんなに近距離になった事がないから、胸が高鳴って仕方がない。
エルは私の腰にそっと手を回してくれて
「勿論です」と言った。
キスも、まだ手を繋ぐことさえしてないけど
エルが大切に思ってくれていることは伝わってきた
だから、不安なんかない。