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≪進撃の巨人≫ 蒼翼の天使 

第9章 微熱を帯びたお酒




赤くなる顔をエルドからそむける。

「・・・お世辞が上手なんですね。
私を褒めたってなんにも盗めませんよ。」
っとエルドにほほ笑む。


「笑ってる顔の方がいいよ。」
笑ってるエルド、
あなたが十分魅力的です。
と口に出しかけたが、心にとどめた。



食事の済んだ皿を片付けながらエルドは
「あっ・・・そうだ。」
ちょっと待ってて。
と言いながら足早に部屋を出ていった。





しばらくしてからエルドが部屋に戻ってきた。

ティーポットと酒ビン、大きめのマグカップ、紅茶の袋をテーブルに並べる。

「紅茶飲めるかな。」
とエルドがフィンに聞く。

「‥‥この紅茶‥‥。」
フィンは思わず袋を手に取る。
袋には見慣れた〈レ・ティアー〉と
文字が書かれている。

「それ、昨日兵長が差し入れてくれたんだ。」
昨日くれた時は機嫌よかったんだけどな。
と首をかしげる。


たくさん購入していったのは、
自分で飲む分だけでなく、
班員に分ける分も含まれていたんだ。
とフィンは袋を見て
クスリとほおを緩ませる。


「‥‥‥これ、私のお店の紅茶なんです。」
とエルドに笑って話す。

「え。」
エルドは目を大きくさせて低い声で驚く。


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