第6章 別れと再会
広げれた本を見ると、
確かにエルヴィンの症状と一致している。
「ただ、解毒剤のことになると話は別だ。
フィンの話を聞いて暗殺に失敗と思ったノインは
エルヴィンにとどめを刺そうとするかもしれない。
そう仮定すると毒物でも不思議はない。
死にかけているエルヴィンに毒をさらに飲ませてしまったら
どんな解毒薬を飲ませてももう、救えないだろう。」
とハンジのまなざしが強く光った。
閉ざしていた口をフィンは開いた。
「・・・・ノインはそんなこと」
「そんなことしないなら、なぜ毒殺なんてさせたんだ。」
さえぎられ強い口調でハンジは言い放つ。
・・・・・・・・
部屋に沈黙が流れた。
ハンジの机の上に置かれた解毒薬をフィンは手に取って
「毒じゃないってわかればいいんですよね」
と言いながら解毒薬を蓋を開けて、素早く飲み込んだ。
一同がなにをっと声を上げる。
「私に時間をください。
毒じゃないって証明します。」
とハンジ、ミケ、モブリット三人に目を合わせてから
頭を深く下げた。