第6章 別れと再会
フィンが泣き出しそうな声を上げた。
「・・・・ごめんなさいッ。
私が・・・したことを赦してなんて言いません。
どんな罰でも受けます。
でも今はどうか話を聞いてください・・・。」
と一筋の涙を流し懇願する。
ミケの鋭い眼光がフィンをにらみつける。
「何を・・・話を聞けだと・・・?
・・ふざけたことを」
「話、少し聞いてあげましょう、
もう逃げれないことですし。」
とモブリットがミケにかぶせて発言した。
ミケの締め上げていた関節技が緩み、
地面から身体を引き上げられる。
話すより見てもらった方が早いだろうと思ったフィンは
「・・・・・ポケットの中を見てください。」
ミケがモブリットに目配せする。
モブリットが一枚のメモをポケットから取り出した。
モブリットとミケが手紙に目を通す。
ミケが
「その解毒剤はどこにある」
とフィンの腕を絞めつける。
フィンは
「・・・・ッ!
……割らないように……
胸にしまい込んであります……。」
と顔を赤くして話した。
ミケがモブリットにまた目配せする。
「えぇ・・・・俺がとるんですか・・・」
と小さくつぶやいた。
「胸の真ん中にはさんであります・・・。」
と申し訳なさそうにつぶやく。
つい癖で胸元にしまってしまった自分に後悔する。
目線をそらしながらスカーフがとられて、
胸元にモブリットの手が侵入する。
露わになった首筋の赤い印を見てミケが
「・・・・・昨晩は誰かとお楽しみか。
エルヴィンを殺そうとしながら。」
と顔を上げさせる。
「・・・・ッ。違っ。」
と言いかけた時、
「そんな淫らが好きならそうしてやる。」
ミケの大きな手が、フィンの服をずらしながら侵入してくる。
小瓶が落ちそうになり慌ててモブリットがつかんだ。
「ミケ分隊長ッ!!」
顔を赤らめて視線をはずす。
乱暴にミケの長い指先がフィンの胸を揉みあげる。
フィンは抵抗しようと体に力をいれたが力を抜き、ただ揉まれるのを震えながら耐える。
「なぜ、抵抗しない?」
とミケがフィンの顔を覗き込んだ。
潤んだ瞳と赤くなった顔で
「後でいくらでも、相手しますから。
早くエルヴィン・スミスさんを助けてください……。」
と真っ直ぐミケに向かって言った。