第3章 堕天使の舞踏会
ドオォォォン!!!_________
と四方八方からリヴァイに向けて放たれた銃声が夜空に鳴り響いた。
銃が火を吹いたと同時に激しく雨が叩きつける。
空から完全に白い光が消え去り、
冷たい雨が曇りとともに暗闇で埋めた。
視界が悪くなったので狙撃の心配は無くなったが、
立体機動装置の機動力を奪うほどの雨とともに風が荒れた。
無我夢中にリヴァイの胸に飛び込んだフィンは
ひときわ高い塔の屋根の端に
リヴァイと二人倒れ込んだ。
堅い屋根に全身を打った。
脳震盪も起こしている、
全身も酷く痛くて吐き気すら伴う。
薄れる意識の中で倒れ込むリヴァイが目に入る。
リヴァイはふらつきながら体を起こし体勢が崩れ、今にも屋根から転げ落ちそうになっている。
痛みを感じる間も与えられず
動け!!!
と全身を流れ込む血液がフィンに命令する。
全身の痛みを我慢する。
脳震盪で視界が歪みむ。
力を振り絞った。
リヴァイを支えるように精一杯の力で手を掴んだが、
冷たい雨のせいでバランスを崩す。
屋根からリヴァイとともに手を掴んだまま滑り落ちた。