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≪進撃の巨人≫ 蒼翼の天使 

第3章 堕天使の舞踏会



エルヴィンがフィンの耳元で囁き始める。
「お互いに正体を当てるまでヒントを出し、
正体を当てられた方が言うことを一つ聞く。
なんてゲームはいかがでしょう」


フィンがふふっと笑いながら
「……いいわよ。
でもこのゲームは絶対に私が勝つわ。」
と自信に満ち溢れた声を漏らす。


エルヴィンが同じくははっと作ったような冷たい笑みを浮かべる。

音楽に合わせまた体を離してターンをする。
「……貴方は貴族じゃないわね。」


手を繋ぎ優しくリードされ、エルヴィンの横を歩く。
「正解です。
………貴方も貴族ではない」


エルヴィンが一歩フィンの傍に寄り添う。
「‥‥恋人はいるのかしら?」
フィンはくすっと微笑みながらエルヴィンを見上げる。

「‥‥残念ながらいません。
貴方はどうですか?」

「今は独りよ。」

エルヴィンの腕の中からフィンは体を離して揺れ踊る。

「こちらから質問しても?」

「いいわ。」
フィンは艶のある目元を光らせながら
エルヴィンに視線を向ける。

「‥…あなたの目的は?」

「‥‥運命の人捜してるの。」

「なるほど‥‥」

エルヴィンが冷たい視線をフィンに向ける。

「‥‥‥あなたの目的は?」
フィンもエルヴィンに同じ質問重ねる。
「私も運目にの人を探している。」
エルヴィンの蒼い瞳が熱くなっている。



「ふふッおかしな人…
貴方はとても素敵な団長さんみたいね」
とエルヴィンの目を見て真っ直ぐに詰め寄る。


再びくるりくるりとターンをして
エルヴィンの腕のなかに収まる。
不思議と安堵も感じてしまう、背中には心地いい体温を感じながら
がっちりとした腕に包まれる。


「………天使が迷い込んだようだ」
と一言甘い吐息とともに、耳元で吐き出した。



ドクンッと心臓が高鳴る。
耳元にエルヴィンの息遣いが聞こえる。

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