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≪進撃の巨人≫ 蒼翼の天使 

第20章 悪戯と祝杯


「・・・・・ミケさんまさか、匂いで?」


「あぁ。匂いで何となくわかっていたが、
今、確信した。」

「・・もう何にも言わないでください・・・・。
お願いだから・・・・」

フィンは耳まで赤く染まった顔を
覆ったまま呟いた。


「落ち着くまで座るか?」

ミケが外に置いてあるベンチを指さす。

フィンは指の隙間からベンチを見る。

こくんと頷いて
ミケに誘導されてベンチに座った。



「・・・・まぁ。あれだ。
エルヴィンもいい大人だから
一晩のことをどうこう言うことはないだろう。」

ミケがフィンの肩に手を添える。

フィンの肩は小刻みに震える。

「・・・・・・・だといいんですが・・・。」

「むしろ祝った方がいいんじゃないか?」

「・・・・・なにを」

「処女卒」
「してないんです。」
フィンは真っ赤な顔をミケに向ける。
うるんだ瞳で呟いた。

「・・・・まだか?」
ミケが鼻で笑う。

「・・・・・・もうやめてほっといて・・・。
ミケさん、鼻効きすぎる・・・。」
フィンが消えそうな声で話す。


「リヴァイもエルヴィンもよく耐えたな・・・。」
ミケがひげを撫でながら呟く。


「・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

フィンは恥ずかしくて俯く。

ミケはどんな夜だったのか
推測している顔をしている。


「‥‥‥…はぁ。
穴があるなら入りたい。」
フィンがぽつりとつぶやいた。

「なら、俺の部屋に来い。
ゆっくり手ほどきしてやる。」
ミケがフィンの髪に指を絡めていく。

「ミケさん‥‥‥もう私のこといじらないで‥…
髪嗅がないで‥‥‥。」

「すまん。つい。」

月明かりにキラキラとフィンの髪が光る。
「綺麗だ‥‥…。」
ミケが髪をさらさらさせながら呟いた。

ミケの顔がフィンに近づく。

「リヴァイとエルヴィンと何をしたんだ?」
フィンの耳元で囁く。




フィンの耳元がまた熱くなっていく。







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