第19章 鍛錬と看板娘
「いや、まだ狙われないと
決まったわけじゃねぇ。
またいなくなっても面倒だ。」
「でも・・・・リヴァイ兵長忙しいんじゃ・・・」
「俺と一緒は不満か。」
「いえ・・・・」
「俺もついて行ってもいいですか」
エルドが会話に混ざる。
リヴァイの目がエルドに向けられる。
「兵長、顔が怖いです・・・。
フィンのお店行ってみたいんですよ。
兵長の気に入ったお店に。」
エルドが頭をかきながら笑みを浮かべる。
エルドはリヴァイがレ・ティアーを気に入り
普段しなかった差し入れをしてくれた。
と嬉しそうに話してくれていた。
エルドとの会話を思い出し
「ぜひ、来てください。
紅茶でよければご馳走します。」
フィンは嬉しくなり
エルドとリヴァイに笑顔を向ける。
「行ってきますね、
ハンジさん、モブリットさん。」
二人に手を振りながら
先に出ていったリヴァイの後をついて行く。
エルドもハンジとモブリットに挨拶をし
嬉しそうに食堂を後にした。
食堂にはハンジとモブリットだけになった。
「モブリット、行かなくてよかったの?」
ハンジはいたずらに笑いかける。
「分隊長が書類を書き上げるまで、離れません。」
深いため息を吐くモブリット。
ははっと笑うハンジ。
「さっきからモブリット、顔が赤いよ。」
「からかわないでください、分隊長。」
モブリットは顔を両手で隠す。
「フィンの笑った顔、可愛かったね。」
ハンジがモブリットを茶化す。
「早く、仕事に戻りましょう。」
モブリットが足早に食堂を後にした。